そばと釣り、焼津

初めて焼津へ行ってきた。
一つは星野健一郎さんの蕎麦屋「案山棒」に行くことと、
釣りザンマイである。

焼津西のバス停で降りて西焼津駅を越えて歩く。
あああそこだ、とすぐ分かる壁が田んぼの向こうに見えてきた。
星やんは大駱駝艦渋さ知らズ、大豆鼓ファームオーケストラで活躍した、舞踏家だ。
実に何年ぶりだったか思い出せないのだけど、そのくらい久々の再会に、
何の連絡もしないでいってみた。
暖簾の向こうに懐かしい、あの笑顔。
ともかくおもいっきりそばを食べる。

お世辞も友達贔屓も全くなしに、物凄く美味しい。
蕎麦には少し凝っていた時期もあって、福井の山村に泊まりこみでそば打ち教室に行ったり
あちこち食べ歩きもしたが、ここはほんとうに美味しい。びっくりだ。
特に普通の二八のせいろと、かけそばの美味しさには感動した。
ここには次の日の朝そばも食いに来た。
自家栽培の米の田植えや収穫祭などお祭りも色々やっていて、ライブもあるらしい。
また通う場所が出来た。


初めての焼津は勿論よくわからず、ネットの情報よりも現地情報で釣具店を歩き聴きこみ調査。
どこも非常に親切で丁寧に教えてくれる。
今年は不漁です、申し訳ない!と謝られたり。
焼津漁港の北の方の、焼津港外側かな、でいつものように探り釣り。



落としこんでカマスが釣れたのには驚いた。
釣れない、と言われたメバルは良型が、少しだけ投げて棚を上目に設定した一本胴突で二匹。
いつもお馴染みのカサゴ、静岡ではつきもののネンブツダイ、久々の顔の青いアナハゼなど。
当たり前かもしれないけど、人が少ないところのほうが釣れるので、
釣り人の集まっているところの人気は当てにしないほうが良さそうだ。


昼は瀬戸川河口のテトラ帯や浜当目海外の北側の富士山の見える堤防で釣りをしたが、
なかなか厳しい。
テトラさえあればなんか釣れる、の法則も当てはまらない。
ここらへんのテトラは巨大で、釣るには上級者向けだ。
通年チヌが釣れるので有名だそうだが、チヌ師たちのマナーの悪さが目について場所を離れた。
僕には耐えられない。
戻った夕方の港は、さすがに釣り人も多く場所は限定されたが、それでもなんだかんだが遊んでくれる。
ほんの少し、海のおすそ分けを頂いた。


釣りを始めて、世界がより広く感じられるようになった。
楽しみは尽きない。