オフ高松。志度、高松港穴場釣り。

初めてのオフらしいオフだ。
この日はおもいっきり釣りをすると決めた。
高松に来て一度もうどんを食わないというのも面白いのだが、
宿から歩いてすぐに感じのよいところがあったので行ってみた。
物凄い年齢のお婆さん以下ご家族らし方々総出でお昼営業。
お客さんも高年齢者が多いが、店の人がとても親切で人気も伺える。
通し茹で/揚げなのでゆっくり出てくる。何もせず店の雰囲気を味わい待つ。
うどん王国高松では「中の上」なのだそうだが、勿論とても美味しい。
慌ただしく食事を摂るのを好まないので麺類を普段は食べないのだが、
このお店は時間が少しゆるやかで、楽しく美味しかった。


その後はネットのにらめっこしてどこにいこうか悩む。
足は自転車と電車だが、自転車で行ける範囲で僕のやりたい釣りが出来る場所は限られている。
琴電の終着駅志度のあたりが地図を観ると良さそうだ。
ネットでは埒が明かないので地元釣具店に電話、すると「アンタ誰や〜」と間延びした声。
一抹の不安。
事情を説明して釣り場の教えを請うと、出来そうだと判断、礼を言って出発!


数年前に琴電仏生山駅でレトロ電車の中で爆裂tubaソロというイベントをやって以来、
鉄ちゃんでもないのに琴電には親しみがある。
まあしかし、車内の風景は、スマートフォンが普及してからは、どこも同じかそれ以下だ。
志度、ここには一度牡蠣小屋に食べに来たことがあったのだ。
地図を参考に市役所の裏のあたりを下見。
残念ながらこの辺りの堤防は、消波のためか、ケーソンは直下に落ちるのではなく、
なだらかな斜面となっている。これでは落とし込めない…。
河口のあたりはええで、ときいて行ってみると、浅すぎ、小さすぎ…。
しかし魚影は伺えるので竿を出す。
この辺りで雨が降り止まなくなってきた。
一瞬見えた大きな魚影は何だったのか。
タイコリールと軽い磯竿で無理やりフライフィッシングのように振り回して河に投げるが、
当たり前だが殆ど前に飛ばない。悲しい。
仕掛けは極軽い胴突で、何やらあたりがあるが、餌とられてばかり。
慎重に慎重に合わせたら、君かあ〜。

フグちゃん、可愛いし観ていて飽きないけど、さようなら。
こればっかりが続く。雨はひどくなる。悲しい。
他に下見に行きがてら、さっきの釣具店に話を聞きに行こうと店に向かうと、
やってるのかやってないのかわからない店構え、中にはいっても人は出てこず、
声をかけたらおばあちゃんが出てきたので、挨拶代わりに餌を少し買って、
話を聞くがいまいち要領を得ない。
奥には店主らしきお爺さんが寝転んでこたつに入りテレビから目を話さない。
駄目だこりゃあ〜。失礼しました。


これで帰りたくはない、なんとか船着場の隙間をずぶ濡れになりながら探り歩く。
その姿は間違いなく、不審者だ。
お能か前衛舞踏か、という極端に遅い速度で岸ギリギリを横に歩く変態。
もう此処から先にはいけない、というところで、また無念の超前打ちをやって探っていると、
あれ、あたりが。

ハゼ〜。22cm位。嬉しい。
でも1匹だけ食べるのは忍びないので海に返す。元気でな。
これにて退散。
志度の海はなかなかよい釣り場だと思うけど、今回の僕の装備ではダメだった。
今度は軽くても投げられるようにして再挑戦したい。


花園駅から直接街へでかけ、二ノ宮さんと二人でサシ飲み。
前から気になっていたこのお店。

「お客さん向けの特別な場所じゃなく、地元の人が毎日行けるような普通のお店に行きたい」
という要望に答えてくれました。
二ノ宮さんとはかれこれ長い付き合いになってきた。
ほとんどの知人友人が数年も絶たずに入れ替わってしまう僕には非常に珍しい。
今回の高松来訪は、釣りもそうだが、二ノ宮さんに会いたかった、というのもある。
この人は本当に、面白い。インテリジェンスのある人だ。
僕のような音楽をやっていて、普段の活動の場所でないところへ
押しかけるようにやってきて演奏する、ということに疑問を持ち始めていたのだが、
こうやってまた違った来訪の仕方があるのではないか、とも思う。
飲んで食べて話して、楽しい時間だった。

明日の約束をして、僕はまた釣り場へ。
二ノ宮さんのおすすめの穴場へ向かう。
穴場だけに、殆ど人がいない。
そしてあたりも多く、足元も安定していて、楽しい。

真鯛の子が金魚釣りのように釣れる。常夜灯の下に、まるで釣り堀。
突堤から軽く一本投げて置き竿にして、メインはヘチを探る。
水面に魚影がよく見えるが釣りの相手ではない。
ここでもそこそこ釣れて、楽しかった。

宿に戻り、またしても良い時間だが、魚達を成仏させるべく下ごしらえアンド調理。
昨日のも今日のもあって中々のボリュームだが、根魚を白ワインとネギとニンニクで蒸し焼きにした。
大パーティーだ。

また朝近くなってしまった。