田中邦和sax 高岡大祐tuba David Scanlon(g)Dave Miller(ds)

この日は元々クニさんとソロ&デュオの予定だったけど、大阪でペットボトル人間というバンドを見て二人をスカウトし4人出演のセッションに。
駅改札で待ち合わせると無事にドラムのデイヴはきているが、ギターのデイヴィッド(紛らわしい名前だ)が来てない…。
まあ彼は携帯電話を持っているので心配せずに先に会場に向かうとすでにデイヴィッドの荷物はあって、散歩中だった。
ドラムのセッティング中、これ僕がアメリカで持ってるセットと殆ど同じだ、とデイヴ。
帰ってきたデイヴィッドもセッティング、やたらに「こんなにスペース使って皆狭くない?」を繰り返す。
ギリギリになってバリトンもって登場のクニさんも揃ってゆったりとライブ。
最初は僕の希望で全員のソロ、言いだしっぺの責任で、僕→デイヴィッド→クニ→デイヴ。
僕は結局マウスピースをつけてtubaを一度も吹かなかった。やったこと無いことの連続で、楽しく演奏した。
デイヴィッドはやる前「うーん、ソロかあ…」と何度も言っていたけど、やってしまうとストレートにプレイ、彼のタッピングのプレイは鮮やかだし、技術偏重のアザトサはない。楽器上手い。
クニさんはバリトン大バーゲン、というかこの楽器の響きをいかして色彩豊かなソロだった。ノリノリ。
最後のデイヴ、なんかこないだ見た時と物凄く違う印象、始まった瞬間に、なんか凄い変な感じ、なんだかとても言葉になりづらい「何か」をやろうとしていた。そしてそれは鮮やかに成功したわけではないけど、何か、を期待させるような、ちょっと見たことのないソロだった。
ヘタ?詰まらない?に聞こえるかもしれない危険性をはらむ、不思議で印象的な演奏。彼自身はとてもテクニシャンだ。
休憩と歓談を挟んで2部は全員で。うーん、即興会話の醍醐味。
やはり生演奏の即興演奏はコミュニケーションだと思う、その会話はいわゆるありきたりな形での会話ではないかもしれないけど、
音楽言語の違う人間が(この時は特にお互いのこともよく知らない)自分たちの言語(それは誰かとの共通言語だったり訛っていたり、自分だけの発話のようなものだったりする)で他人と会話をするという感じで、僕はそこにとても興味がある。
デイヴはソロの時よりなめらかなドラミング、デイヴィッドのサウンドのカラー、クニさんは歌まで飛び出した。僕は聴いて楽しんだ。
演奏することより、僕は聞くことが好きなのかもな、と、よく思う。
デイヴィッドが居候先遠くて、なんだかよくわかってないみたいだから彼を送りがてら、ということで早く退出することに。
またやろうね、と話す。
デイヴィッド、最寄り駅はどこだ?というと、「タカサクサ〜」とかいうけど、そんな駅ない!!
心配だが、しょうがない、と見送りをする。大丈夫かな、面白いやつだ。
しかし楽しい夜だった、これだからやめられない、即興は。