引越し、誕生日祝い、ジャムパーティー

猛烈に動いた日。


朝起きてすぐに引越し先のコレの家に行くがもうすでに旅だった後のようだ。
しまったなあ。鍵や約束などはすでに預かっている。ありがたい。
午前中に荷物をまとめて昼ごろに引越し。大荷物だが2回往復だけで済んだ。
家の前では手回しオルガンの人が歌って踊っている。驚くほどの音量。

コレの家はこちらの2階日本の三階で階段のみ、小さい部屋が続くから単身者向けだろう。
こちらに来てからずっと愛着のあるサンジルのど真ん中、何度か演奏したピアノファブリックという施設の真裏。
よく行く市場も駅も凄く近い。嬉しいなあ。


荒い息を整えたら早速買出しに。もう頭の中は自炊のことでいっぱい。
途中でパレードを見かけた、ブラジル系イミンたちらしい音楽。

中心地の中華デパートまで出かけて調味料など物色。
いずれ居るだろうと乾物ラーメンコーナー行ったら面白かった。

出前一丁の謎。
レジでは驚くほど大量の物を買っている人が前にいた、これ一人。

思わず安かったのでタイ米5kg買ったら炎天下の帰り道が辛かった。

でも食料があるのは安心で嬉しい。これだけあれば誰に嫌われても篭城して持ちこたえれる。


ついたらパクヤンから電話、約束していたパーティーの出掛け。
その前に簡易にでも、と急いで出前一丁海鮮麺、各種野菜を刻んでこの日初めての食事。
楽器担いで急いで彼女たちの家へ。そのまま電車に乗って20分。
僕は切符を買ったが彼女は買わない。ベルギーはまだ改札がない。
多分殆どの人が払って乗ってないんじゃないかと思われる。
ただたまにある検察でそれが見つかると200ユーロ位とられる。大金だ。
どうするの、ときいたらパクヤンはこの3年半払っていないので、罰金でまとめて払っても良い、という。
面白い考えだ。


初めてつく街、ここにあるウーゴの家へ。
ウーゴはポルトガル人でジョヴァンニたちから知り合ったジャズコントラバシスト。
こないだジョヴァンニんちで見事な録音セッションをしていた。
家に入って驚く。こんなきれいで大きな御殿にはこちらで初めてきた。
何もかもが高級感たっぷり。


ウーゴの奥さんがEU関連で働き始めてあてがわれた家だそうだ。すごいぞ。

まずはウーゴにお祝い、ボリショイズのCDをあげた。
他にもたくさんやってくる人たちのお祝いの品はアナログレコードがメイン、あとは本や絵など。
豪華なものとか高価なものとかは特別になくて、生活を彩る品を送る。
レコードが沢山だったのには嬉しくなった。
奥さん手料理のポルトガル料理とありとあらゆる酒が並んでいて
天気も良いのでテラスで乾杯。



娘のカミーラも上機嫌。皆も楽しそう。
誰かの差し入れの古式ベルギービール(グーゼ)が大不評。
これはビールの味しないもんなあ、僕は好きなんだけど酸っぱくて。
ここに集まる人はやはりラテン系が多いがコスモポリタンなので会話は英語が中心。
僕はヘタでもなんとか話すので楽だ。
ここで結構ほろ酔いになってきた、タダ酒危険。
ある程度して(とにかく外が明るいので分からない)お暇。
このすごい家、パクヤンは「私向きじゃないなあ」という。
なんで?「だってちょっとcoldじゃない?」なるほど。僕にも柄じゃない。

ジョアオの車に乗って次はサンジル近くのイクセルへ。
以前よく通ったプティリエンという古道具屋の近所でパクやんたちクラッピーと
最初の出会いをしたカフェ(閉店)したすぐ隣だ。
すでに人だかり、4階のハープ奏者の家に到着。
ここがそれほど広い家ではないのだがとにかくすごい人の集まりようでぐっちゃぐちゃ。
奥の部屋にはきゅうきゅうにハープやドラム、エレピ、コントラバスが並んでいる。
ここにも料理も酒も山ほどある、皆の持ち込みだ。
とにかくビールを飲んで皆と会話回遊。殆どミュージシャンだ。
早く始まんないかなあと思ってたら、始まった。
ジョルディとダニエレのサックス、別のダニエレのコントラバス、ドラムはアントニオ、ピアノは知らない人ハープは家主。殆どイタリアン。
どフリーなので自然に入る。ここで装着したマウスピースが常用しているのと違うことに気がつくが
人ごみが凄くて動けないのでもう別にいいからこれでいく。ちっちゃい。
つーか、俺って本当に楽器何でもいいんだなあ…。
どれだけ吹いたか分からない位良く吹いて、その間にメンバーは色々と交代する。
コントラバスに名手マノロが入りドラムはジョアオ、ピアノはパクヤンなど。
パクヤンが離れて急にスタンダードのセッションになってきた。あぎゃ。
でも酔っ払ってええいままよ、とそのまま入る。
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リンのボーカルが入る、ああ本当にこの子は凄い。

フリーもノイズもスタンダードも即興も、同じように素晴らしい。
これがフリーだと思う。
あ、ソロ回ってきちゃった、やるか。って酔ってるせいか、なんか歌うように吹けた。
まあできないこともないんだけど非リアルジャズマンなのでねえ。
でもサスガにこれは皆も意外だったようで大受
ジョアオもジョルディも大喜びしてくれたので結果良し。
面白いなあ、フリーだなあ。
そうやって吹きつかれてまた飲んで食って話して。
さすがに2時半越えたあたりで疲れが出てきた。
今日は物凄い歩いているし早起きだったもんなあ。
というわけで先にお暇。
しかしこの夜中、窓開けっ放しで思いっきり住宅地のど真ん中でライブハウスクラスの大音量で
演奏しまくって大丈夫、ってやっぱりなんど体験しても凄い。
多分夜が明けるまでこのまま行くんだろうなあ。
かえってソファーをベッドに帰るのに挑戦して倒れこむように寝た。