きた!

ベルギーで一緒にやっているバンドメイトのパクヤンとジョアオが到着した。
パクヤンは二度目、ジョアオは初めての日本だ。
荷物をおいたらすぐに飯。
好きな蕎麦屋でおろし蕎麦(でも出汁抜き、ベジタリアンは蕎麦もうどんも食えない)
さばみそ定食(昇天しそうなくらい喜ぶジョアオ)。


時差ぼけ解消にそのまま歩き続ける。
新宿ディスクユニオンジャズ館で「こんなに友人たちのCDをいっぺんに見たのは初めて」
というジョアオ。パクヤンはとものバンドメイトのCDも見つけた。


楽器屋覗いたり和菓子食べたりで、ちょうどいい時間だったのでピットインに入ると
BOZOのリハ中。
みなさんに彼らを紹介。
津上研太さんが歌うミルトンナシメントのポルトガル語の歌をジョアオが訳した。
耳で覚えていて意味を知らんかった研太さんは喜んだ。
ジョアオは外山さんのドラムに釘付け。
なんて特別なタイム感なんだ、と絶賛。


さらに合流して代々木の超おすすめ立呑で乾杯。
ここは全品二百円で都内でも珍しい黒生ホッピーがある。
焼き物は地鶏と京都の有機野菜中心。なんで200円でやってける?
こういうワーキングクラスの場所が好きなんだ、というと
ここはスペインみたいだ、というジョアオ。欧州の人は立ちのみで同じことをいう。



彼らと話していると東京の空の下でもいきなりブリュッセルの空気の中にいるのと
同じ気持になる。
率直にして暖かい意見の交換、いつも交わされるお互いの生き方スタンスと
真摯に対峙し笑いあふれる音楽の話。
いろいろな意味で真剣に話し合うのが好きだ。
ちゃかさないそらさないでも溢れるユーモア忘れない。
僕はベルギーや向こうでの楽な音楽環境が好きなんではなくて
彼らが住んでいる街だから好きなんだ。
もし彼らが日本に越してきたら、かなりハッピーだなあと思う。
ジョアオは「ガールフレンド見つけれたら、日本に住んでも良いなあ」なんていう。
おい、誰か知らねえか、いい女。
ジョアオは、ものすごくイイヤツでとんでもなく素晴らしいドラマーです。
欧州人にしてはちょっとシャイで、でも芯は強く優しい。時に優しすぎるけど。
頭の回転は素晴らしく7カ国語を操る。
だれかいねか?


そういえば、会ってすぐは僕のダメ英語脳エンジンはとろかったが
ずっと一緒にいるとすぐに向こうでの会話状況に戻った。


いっとくけど僕の英語はとても下手だ。ボキャブラリーは中学生どまり。
文法も同じ。数年前まではちいとも喋れなかった。
勉強なんかしていない、ただ彼らと一緒にいただけだ。


第一大抵の日本人は6年も英語習ってたのになあ、なにやってたんだろう。
悪い教育のせいにしてはいけない。僕の周りには僕なんかよりもはるかに
英語しゃべれる人たちが沢山いるけど、勉強の成果ではない。
コミュニケーションの意思が、言葉に限らず、その方法を作る。


第一こんなに話せる彼らだって(パクヤンは四ヶ国語しゃべれて中国語のスピードで英語しゃべる)言葉だけでコミュニケーションできるなんて、さらさら思ってない。
たくさんの言語を操るからこそ、言葉にならない気持ちこそが大事なことを知っている。


だから彼らは言葉の不自由さを大して問題にせず日本人に接するし、
僕含めて下手くそな英語(僕はかなり発音が悪い、LとRも間違うしダメダメ)を話しても
わかるまでちゃんと聞いてくれる。
英語しか話さない人と英語で話して、自信を失った人は是非欧州人と話すのトライしてみて。
なにかいいことあるかも。
僕がそうだったように。


時差ぼけを押して遊び倒した彼らは思いっきり寝た。
僕は最後の告知作業でまだねれず。
この駄文も少しでも彼らのことを知ってもらいたいから書いている。


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さあ明日サックスの巨人(実際身長2m超だ)グレッグが到着して我らクルワサンは
日本初演奏を行う@入谷なってるハウス
迎えるは山本達久。わお、このツインドラム!
ぜひデュオもやってもらおう。
http://www.bloc.jp/daysuke/