KuRuWaSan@chatpitre

もう僕はここでは旅人とは言われなくなってきました。
だってこの2年とちょっとで10ヶ月くらいここにいる。
最初は物珍しさでお客が来ていたけど今はブリュッセラーとして客が来る。
うれしい。
じゃあいいかげんフランス語もうちょっとしゃべれるようになれよ、と昨日取り囲まれて言われる。
ごめん、最近付き合いが移民ばっかりで英語ばかりが上達するの。
日本語、かなりダメかもしれない。



この日はいろいろあった、もうおかしくて。
夕方からラテンコミュニティの人たちに日本食作りにいく約束でその前に中華街へ買出し。


帰るときに家の近所の信号待ちでモロッコ若者から
「分からない、分からない、なぜお前は俺を見るのか、分からない」
と英語で言われる。のはいいが、ここらでまず英語をしゃべるモロカン自体が変わってるし
10回くらい真顔で繰り返してくるのはおかしい、頭の中で大阪弁に変換される。


われ、どこみとんじゃい、おうコラ。


ヤバイ、ガンタレや。
向こうは数人連れでこちらは豆腐3丁と唐辛子ペーストしか持っていない。

英語もフランス語も通じない振りをしてそそくさと逃げるが、
ずっと同じ方向にいてやばかった。
なんとか近所の肉屋に逃げる。ここはパラダイス。
同じくモロカンが各種肉切り包丁で斬りまくっている。素敵。
手羽やはり1kg2,2ユーロ、これはこの辺の相場みたい。2kgゲット。


友人宅で調理。
こないだのイタリアンディナー正月パーティーでご馳走作りまくったアゴウストは
ずっと後ろにつきまとって、「これは何?この切り方面白い」と質問攻め。
思わず料理教室みたいになる。

こないだロシアンパーティで作った料理を改良した3品。
手羽と蕪の煮込みには豆腐も追加、
麻婆豆腐にはこの煮込みのスープを加えてコクを追加、
3種キノコ炊き込みご飯にはマッシュルーム増量。


持ち込みの圧力鍋は威力を発揮、最初に干し椎茸とキクラゲに加えて今回は
手羽も一緒に煮込んだ。おかげで肉が短時間でとろとろ。


食卓には料理酒で使った日本酒をアペリティフにしていただきます。
イタリア人(特にサルディーニャ人)ギリシャポルトガル人ベルギー人ポンニチ。
3種の違う唐辛子を配合して作った麻婆豆腐でヒイヒイ。どれも好評、ありがたい。
イタリア人たちとは食の話がよくあう。
食べながら食べ物の話をしまくる。


みんな食べてくれてありがとう。
走って用意したからご馳走だよ。


そのままジョアオの車で会場へジャズバーChatpitre
8時前だけど一番乗り。クルワサン。一番近いグレッグはもちろん一番最後到着。
開演予定時間の15分過ぎに。でもこれくらいがここの普通。まだ客は少ない。





ライブはなんだか楽しくてイケイケ。音の聞こえがよくてなんぼでも吹ける。
バランス良いなあ。クルワサンとしては最高のライブだったのではないだろうか。
3月末に日本にいくの楽しみ。


ライブ後、こっからがブリュッセルライブらしいところ、そのままジャムセッション
見渡す限り客は満員電車状態、かなり楽器持参の人も多いがなぜ飛び込んでこん?
どうやらホストバンドの我々の見かけが異様すぎてアメリカンジャズをやりたい人が
躊躇している模様。なので配慮して抜ける。


でも今晩はベースがないのよね、ベーシストはいるのに。
低音がなくて寂しいので酒飲んだ後に参加。
ははは、久々にジャズのスタンダードやったわい。4ビート。
自分が音楽をやると全部普通ではなくなってしまうことの両面を知る。
なりたくてなったのだけど、なってみると、いとおかしい。

遅い時間にはクレモンやトワンなどブリュッセルの腕っこきミュージシャンたちもやってきた。
ジャムは玉石混交だけどこういう玉が来ると俄然楽しいくなる。
クレモン、いきちぎり。スタンダードの破壊しまくる、こちらでは珍しいタイプで嬉し。
調子に乗って一緒になって完膚なきにまで破壊しまくった。バカウケ。

終わったのは2時前くらいか。さらに乾杯。
メンバーも参加者も次々に帰っていく中、ジョアオがなかなか帰らん。
調理道具もちなので送ってもらおうと思ってカウンターを見るといい感じ、ははあ。なるほど。
まあ待ってみようと3時過ぎまで飲みながら待っていたが一向に話が終わる気配はない。
もういいや、自力で帰る。


ジョアオは「え、送るよ!」といってたけど悪いし。
圧力鍋と各種調味料を持っているので夜道の暴漢にも対処出来る自信アリ。
tubaももって大荷物抱えて寒空を30分ちょっと歩き無事帰宅。
楽しい夜だった。