john birdsong,daysuke,giovanni barcera@El Negocito

朝ゆっくりできて最近嬉しい。
昨日の残りの飯をアレンジして食べる。
圧力鍋でもう一度椎茸出汁を取って煮込みを追加してスープ、炊き込みご飯。
うまいなあ。しみるわ。

夕方に修理に出した靴を引き取りに行くが店のドアに鍵がかかっていて開いてない。
こないだきたときもこうだった、サンジルを久々に散歩。
今こちらはセール時期で日本と違い本当に在庫を一掃する気概が見て取れる。バカ安い。
ちょうどジーパンが破れて裂けたところで欲しかったやつが半額以下になっているのでゲット。
買い物はもうやめにしようと思ったけどこれは修理するより安い。
もう一度戻ったけどやっぱり開いてなかった、どこかで油を売っているに違いないと今日は諦める。


夜はtuba二人とドラムのトリオ。
こっちでがっつりとtuba吹きと演奏するの久しぶり、2年以上やってない。
会場はゲントで行きは良いけど帰りが心配、ジョアオに車出してもらえないか聞くと快諾。
渋滞もなくてあっという間に着いてしまった。


ここnegocitoは飯がうまい。チリ料理の店にして即興演奏のゲント一大本拠地。
南米料理好きと即興好きが集まるが明らかに毛色は違う。
シェフのカルロスは気の良いチリ人だが即興は嫌い。あはは。飯はうまい。


早速晩御飯オーダー。
ジョアオは典型的な南米料理の魚のフライ、僕はパパのなんたら、という名前の焼き料理。
赤ワイン飲んでると向こうから小柄な男が猛烈にでかいtubaをもって入ってきた。
彼に違いない、挨拶。
john birdsong、ベルギー在住7年半のアメリカ人。
凄い名前だ。

彼はエビの炒りつけを注文して一緒にワインで乾杯。
僕の頼んだものは芋と挽肉をオーブンで焼いたものでもほもほしていてうまい。
ジョンはルックスは冴えない公務員休日風だがいろいろとやり手のよう、
しかも本業はトランペット吹きで、なんとBECKのバンドで2度来日しているらしい。
思わず聞き直してしまった。カリフォルニアで知りあってね、だって。

すかさずここの主、ドラムのジョヴァンニも到着。
ジョアオが「サンタクロースやん」ていうくらいサンタクロース顔。
相変わらずの豪快なビッグパパぶり。
彼はなんだかこの店の新しい魚フライに挑戦している。
隣に柄の悪いイタリア人(ジョヴァンニと多分同郷)とこれまた豪快に話ししている。
やはりイタリア人は食べながら食べているものに関して盛大に話す。
僕も同じ。


ジョンのtubaはもう見るからにデカイ。tuba吹きの僕は言うのだから本当にデカイ。
CORNの5/4サイズモデル。70年代アップライト3ピストン。見かけからブリブリ。
並べて見ると子どもと大人、これでも長さは同じのB♭。


食事終わったら準備なのだが、これが猛烈にスロー。
10時開始のライブが思いっきり押して11時になってもまだ始まらない。
こちらはマイク立てただけであっという間。ジョンは各種エフェクトやターンテーブルの設置。

タンテのグランドノイズが酷くてアース作ったりしている、ライブ直前。
ジョヴァンニは自慢の録音セット、これがまたスロー。
ジョアオの顔に「早くやれ」と書いてある。
11時過ぎになんとか準備完了。こちらもやりたくてたまらない。
開始はtuba二台とドラムから。トランペット吹きだっていってたけどいい音しているtuba。
かといってラッパみたいに吹くわけでもなく。ジョヴァンニは太い音でマイペースにとととんと。
タンテはまんまの使い方でたまにルーパーをかますくらい。基本的にはそのままレコード流しているが
そのレコードが変、音楽学校の教材用のソルフェージュとか基礎練のレコード。

レコード使用中ジョヴァンニと僕はよく止まった。特にやることないもんね。
ジョンがトランペットを取ると一転してジャズ色が強くなる。ラッパいい音だなあ。好み。
なんかこっちにくるとサックスより金管の方が興味わくなあ。サックス吹きばっかりだもんなこの国。
自分以外がベースをやってくれると自由にしてくれる。スペースを作ってもらえる演奏はありがたい。
ジョヴァンニはマイペースだが絶対に音を聞いているし何せ音が太くて良い。人柄そのもの。包容。
演奏中に思わぬ拍手が来る、ここは食事客がうるさくてなかなか集中出来ないのだが今日はいい感じだ。
1時間強やって終了。楽しかった。久しぶりにインプロやった感じ。普段からやってるけど。何か違う。

終わったらラムとベルジャンビアの至宝ロシュフォールで乾杯。うーん素晴らしい。
オーナーのロジエにも大受で次はいろいろやらせてもらおう。
ジョンとの出会いも嬉しいものだ、基本的にtuba吹きには興味がないのだが彼には音楽を感じる。
ついでにすこしだけtubaを吹かせてもらった。
うわあ、いい音、軽快なアクション。楽に低音が出る。
おもわずデカイtubaが欲しくなった。しかしどうやって運ぶんだ?
彼は彼で僕の小さいtubaが羨ましいと言う無いものねだり交換。

ジョヴァンニは僕に「ヘイ、ベイビー」といつも声をかける。
あなたにかかったら僕はベイビー。嬉しいよ。
よい旅を、帰ってきたらまた一緒にやろうゼと嬉しい誘い。
チャオ、ヴェッロ。
今回はジョヴァンニに交渉して自分で取ったライブで感慨も深い。
帰りの車中でジョアオといっぱい話し。彼も楽しんだと言うことで良かった。
友達でも素晴らしい音楽家に良いと言われると天にも登る気持ち。
家まで送ってもらってサンキューマイフレンド。すぐ明日に会う。
こちらでは友達と毎日のように会うのが普通だ。
帰ったらもちろん家人は寝ている2時過ぎ。そっと帰ってきゅっと就寝。