オランダへ、greg,joao,daniele,daysuke@Zaal100 amsterdam

なんだかんだでよく寝てしまった。
やはりどうしても自分の飯が食いたくなって時間もないのにいろいろつくる。
昨日の残りの謎のタイx中華カレーに椎茸と生姜のお吸い物、炊き込みご飯にパンとテリーヌ。
テリーヌはルラのお母さんの手作りで腎臓と肝臓、かすかにアニスの匂い。
どこかで食べた記憶が蘇る。
おそらく4歳くらいの頃にフランスの田舎スイスよりの村グルノーブルにいたときに食べたと思う。
視覚の記憶は年月とともに薄れがちだが、味と匂いと音の記憶はこうやって突然年月を越えて蘇ることがある。


3時にジョアオの家で待ち合わせ。少し遅れるが大丈夫。ダニエレは来ているが毎度グレッグは遅い。
住人たちはサッカーのテレビ中継に夢中。さすがイタリア人たち。
全員集合してジョアオの車で出発一路オランダはアムステルダムへ。
交通渋滞を避けようとこの早い時間の出発だったが、少し遅れたのと雪の影響で大変そうだ。
途中でコピー屋によってパスポートのコピーを取る。

会場でのライブの手続きに必要とのこと。たしかずっと前にオランダでライブした時も同じだった。


高速道路はなかなかの混雑でまあ運転はジョアオにお任せだが、車がかなり狭い上に荷物は多く
前に座っているグレッグが座席を後ろギリギリまで寄せるので窮屈。
まあ潜水艦に乗っている気分でいることにする。
荷物の影からダニエレの顔の下半分と会話。


ノンストップで移動したけど結局会場につくのに3時間半以上かかった。
200から250kmだからこれはかなりかかったことになる。
アムステルダムに入ると市街の混雑をスピードはかなりひどくて進まない。
これに比べればみんながぶつくさいうブリュッセルの渋滞はかなりましだ。

会場はコンサートプレイスZAAL100。
予定を見るといろいろと有名なインプロヴァイザーたちも出演している。
さすがオランダという顔ぶれ。
松本和志さんの名前もあるなあ。今回は会えず。
今日のイベントのチラシを見ると何かがおかしい。

サックスのダニエレはピアノ、僕はトロンボーンになっとる。アホな。
ダニエレ、あんた連絡ブッキング係なのに自分の楽器が違うよ。
まあご愛嬌。
セッティング前に食事、遅れたので駆け込みだ。
ここの食事は完全ベジーのビーガン使用でダニエレとジョアオは少し不服そう。

味はそこそこ。スープとスイーツもつく。

食事を終えると本番15分前、急いで準備。
そのまま演奏に入る。
最初はジョアオのドラムの後ろにホーンズが並んで微音から吹き始める。
もうサックスの二人は若いなあってな感じで吹きまくってる。
僕はまあ吹いたり吹かない演奏をしたり。1部40分予定なので詰め合わせにはなる。
やってる最中にまた思い出した、アムスのお客。反応が掴みづらいんだっけ、日本人なみに。
面白くないのかな、と思うと後で良かったとか言われる。
ちょっと態度の悪い偏屈なジジイとか自意識過剰の人もいるのがオランダっぽい。
ジジイはいちいち鬱陶しく、久しぶりに蹴りの一つも入れたくなる。

続いてバンドが二つ、バンド名がいまいち誤植っっぽいのでどちらがどちらか分からないが
ORUGAというバンドとSWIM/SLEEPというバンド。
二番目は若いピアノギターコントラバストリオでエフェクトなどを使わない生音即興が日本っぽい。
このバンド、プロフに「found or stolen object」とかいてる。
拾ったのはいいけど盗んだもので演奏するとは、こちらも気が抜けないじゃないか。
最後は結構としのいたメンバーのいるバンドで、ヴィオラがフロントにいて書かれた曲は結構複雑だが
ノリがよくてグルーブもありいろいろな風味、アメリカっぽい感じをやっているバンド久しぶりに聞いた。
全員演奏は達者でトロンボーン奏者にはいろいろと共感する。ものすごくうまい。
アンコールもありで楽しく鑑賞。
トロンボーンのウォルターと話すと日本には30年くらい前から来たことがあってICPオーケストラのメンバーとのこと。どうりで凄いはずだ。
ダニエレやジョアオはオランダで音楽学校にいたのもあって知り合いも多い。
最後のバンドのドラムのヨンガは以前僕のライブを見に来てくれたことがあった。
みなと挨拶して積み込み。猛烈な冷え込み。来るときでマイナス3度だったが今はもっとだろう。
あまりの寒さにそこらの車に日本語の洗礼を施す。


ジョアオはここで久々に再会する友人の家に泊まりグレッグとダニエレ三人で泊まり先のロッテルダムへ。

車中で僕は半ば気絶。
気がつくと風景が未来都市のようになっていてロッテルダムについたことに気がつく。
人通りのない大通りが続く中、大きな運河にかかる大きな橋の袂にある大きな門のような建物が
今日の宿泊先だった。POORTGEBOUW。元スクアットだという。
今回いろいろと世話になるこの場所に住んでいるヤーマン(凄い名前だ)が眠い目をこすって案内。
なんだか本当にすごい場所だ僕らは即寝。