BONNE ANNEE/あけましておめでとうございます2010

daysuke2010-01-01

昨年中お世話になりありがとうございました。
どうぞ今年もよろしくお願いします。

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それでは大晦日の続き、イタリアンディナーから狂乱のベルジャンパーティー編へどうぞ。

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僕らには次のパーティーがあるので無理やり先にお暇。
アナンタは自転車を地下鉄に持ち込み、OKだそう。
駅周辺にはフラストレーションのたまっていそうなアラブ系の悪ガキたちがいっぱい。
こちらの爆竹みたいなの(ものすごい大音量で危険)を駅構内で鳴らしまくっている。
我らがサンジルに戻り今度はグレッグの家へ。ちょうど2時過ぎに到着。


入った瞬間に目を疑った、これが俺の住んでいたグレッグ邸なのか。
リビングの家具類は全部とっぱらわれそこに無数の人人人。
寝室はDJルームに改造されこないだのセッションで踊ってたシンガーがDJしてる。
もんのすごい大音量。会話なんて全く聞こえん。
普通にクラブの音量鳴らしとるがな、住宅地ど真ん中の普通の家の一室で。

みんな狂ったように飲み踊る。DJは持ち込みスピーカがものすごい重低音を鳴らしている。
酒のあるキッチンまで辿りつける気配はない。
よく見るとみんなウォトカとかきっついのを瓶で煽りまくっている。
手を差し出して笑うと知らないみんなも笑顔でくれる。

うおー、うわー、もう、わけわからん!
そんでもってこの大混乱の中、ライブだよ。
トランスフォーメイション、特別編成。
グレッグがサックスとモロッコのトランス弦楽器ゲンブリ、僕tuba、ジョヴァンニ鍵盤、
ハディがベンディールとカルカバ(ともにモロッコのトランス打楽器)にジェンベ、
ダニエレがテナーでジョアオはドラムセットのベードラだけで参戦。


演奏するは、フェラクティ周辺アフロビートとエチオピークポップス、
ロッコのグナワやジャジューカ、ベルベルの伝統的なトランスミュージック。
パーティーミュージック、ゴー。
客、さらに無茶苦茶になる。
怒号に近い歓声ボナネーとあがりまくり、暴動のようにダンス。

家壊れるっつーの。しかし家主含めて誰も構わない。
こんな複雑で難しいビートでよく踊り狂うなあ。
気がつくと轟音サックスで知られるマルティがダニエレのサックスを取り上げて吹き始めた。
顔が一楽さんに似ている。でかい音。
ベルギスタンの辣腕太鼓奏者ジェレミーがカルカバで参加してきた。
そこのリーダーのギター、マニュが参加したら砂漠のブルースみたいになった。
とにかくここにはミュージシャンが多い、それもとびきりのヤツらが。

客の足踏みや手拍子までが全部複雑なビートの一部。
狂った嵐のようなこの演奏が、僕の2010年の始まりだった。

ライブ終わった後もどんどん人がやってくる。
中庭で焚き火している奴らまでいる。大丈夫か。
なんとなく目算で100人位いるぞ、普通の単身者の広くもない家に。
ライブ後は客の絶賛と酔っ払いまくり、取り囲まれてもみくちゃにされる。
久々に会う友人たちとの再会も多かった。


ライブ終わったのは4時過ぎてたと思う。
そこからもどんどんやってくる人人人。どないなっとんねん。
えーもうライブ終わったの?とかいうやつもいるが、あんた人の家で4時以降にライブやるか?
ここはやるんだろうけどなあ。
酒の持ち込みが追いつかない、あっという間に飛んでいく。
帽子が周り酒募金が募られる。みんなでナイトショップへ飛んでいく。
DJはエスカレートしてきて激しい曲ばかりになってきた。
HIPHOPクラシックになると盛り上がりは最高潮。
こちらはそんなにおどる気もなかったけどやることも酒もなくて半分やけくそで
友人たちの踊の輪に入る。ぐるんぐるん。
アンタら、本当にアホばっかりだよ。
つかれて帰りたい、って数時間言い続けて踊ってるんもんなあ。


ふと床を見るとここが人の家であることを考えたくなくなるような惨状。
喫煙者は吸殻を平気で人ンチの床に火も消さずに投げ捨てるし、
割れた酒瓶、こぼれた酒酒酒、さすがに吐いているやつはいないけど、
そうでも変わらない、というようなゴミ箱を生ごみごとヒックリかえしたようなグチャグチャ。
強い掃除の意志のないやつは自宅パーティーを主催できない。
まあまあ潔癖の主催グレッグはそれにもましてパーティーが好きだ。


さすがにふらふらになってきた。このあたりで帰らないとやばい。
しかしこれだけの人間たちとバイバイするのには1時間以上掛かりそうな気がする。
(いつもだって10分から20分はかかる)
とりあえず近所にいる身内だけに帰る旨をいうと、突然みんなで円陣を組んで叫びながら踊り始めた。
みんな…本当にアホアホ、最高です。
ありがとう。


一人楽器を担いで朝6時半にものすごい寒い(多分氷点下)中帰る。
駅で来るかどうか分からないメトロ待ってたら来てよかった。
はじめてメトロで思いっきり寝こけているベルギー人を見た。
アホアホのフラフラだったが、楽しかったなあ。
人生最強の正月。
誘われたパーティは数知れず。いけたのはたっつ二つで10時間。
みんなは「いまあいつもこんなもんだよ」っていってた。
老いも若きも今生きていることを存分に楽しんでいた。
僕は、ここに友達がたくさんいることを実感した。


正月に襲ってくるやつはいない。無事に帰宅してバタンキュー。
昼過ぎに起きてこの日は前日の食べ疲れで一食だけ。しかも早寝。