引越し

朝からリハがなくて幸せ、久しぶりに昼前までぐっすり寝れた。
今日はいよいよひっこしということで荷物をまとめる。
こちらに来るときは荷物は非常に少ないのだが、置き荷物をふくめると結構な量。
すぐ近所だがグレッグに車を出してもらって移動。
引越し先はスクアット、不法占拠物件でその一室を借りる。
家主のエジプト人ムスは不在でベルギー人の住人男女がいて挨拶。
ベーシストのソフィエンと紅一点のエリーズだ。
来る直前にムスからの連絡で帰る日までの滞在が何故か10日間だけの限定になってしまった。
まあ頼んでいる身だし入る場所も場所だから何とも言えないが・・・。


部屋は当初の最上階から2階の共有リビングの隣の部屋に変更。
当初の部屋は公園が見晴らせて最高の風景だったがこちらの建物は高いので登るのには苦労すると思っていた、
決まった部屋は眺めは悪いが楽、共同キッチンも風呂も近いがリビングはみんなのたまり場でプライヴァシーは
あまりなさそう。まあこちらはこんなもんだ。
ユースホステルに泊まる感覚に近い。
とはいえ部屋はひとりで暮らすには十分広い。


荷物を運び込んだらそこかしこに散乱している必要なものを拾ってきて揃える。
グレッグは掃除を手伝ってくれて、僕はカーペットや枕などの準備。
マットレスも二人で上からおろしてきて寝床も完璧。
もともとの調度品はリビング側にあるミラーボールだけだ。

とりあえず形がついたらすぐに出かけてワタンベと待ち合わせ、家を見せる。
その後ぶらぶらして、市役所の裏のエリックブリボジアの家に向かう。
初めてここに来たときに滞在させてもらった思い出深い場所だ。

これは表の市役所。


ピアノ練習中のエリックに声をかけて再会の挨拶。
ちょうど休憩するところらしく一緒に馴染みのバーへ。
ムダランビック、400種類のベルジャンビアが飲める小さなバーだ。
中はもういっぱいで今日は暖かいので(といっても寒いが)外の席に陣取る。
久々に飲むここならではのグルデンベルグ・ドラフト。黄金のうまさ。
 

エリックと近況を話し合う。
これはかなり長い話に。
ワタンベにおすすめしていた通称マッドビッチというひどい名前のトリプルを頼む。
これも久々だ。日本でも飲めるそうだがバーで2000円くらいするらしい。ここでは3ユーロちょっとだ、安い。
うーん、これは重い。味も変わってる。いいなあ。
途中で中に映り、いろいろと話しまくってエリックと分かれる。
今週は彼のソロもあるのでまたすぐに再会する。


ワタンベと二人、小腹がすいたのでフリッツをつまんでビール。
やはりうまいなあ。体にはきついが。
グレッグの家に行ってタジンをいただく。しかしこれがめちゃくちゃ時間がかかる。
約束から数時間経過しとるぞ。
煮込んでいる間に来ていたハディとグレッグがなんかじゃれて格闘技ごっこみたいなのしている。
ハディは体のバネがすごくて見ていてもフットワーク早くて強そうなのだが、
グレッグはナチュラルに巨体とバランスが凄くて強い。ちょっとこれはすごい。



ハディの負け。殺しちゃだめだよグレッグ。


ハディはあとがあるみたいで先にかえって僕ら三人でタジンをいただく。
今日はグレッグのオリジナルで香りも違う。

なんだかものすごい変わった香りの鳥肉だ、なにこれ?
鴨にも似ているがもっと独特。グレッグは英語名を知らなかった。今度確認だ。
ズッキーニと各種野菜もうまい。鳥の臓物もコクがある。
くいながらグレッグといろいろと会話。ワタンベは完全無言。日本でも一緒。
食い終わった時点でもうかなり遅い時間だった。12時前か。
 
今日は久々に早寝がしてみたいのでおいとまする。
ワタンベと別れてひとりで部屋に戻り就寝の準備。
寝る前に置きざらしになっていた残り少ないロウソクを灯すと石の壁に反射して綺麗だ。
本も読まずにこうやって蝋燭の火を眺めて就寝。