アラン・シルヴァ・セレスティアル・コミュニケーション・オーケスト

8/26(水)アラン・シルヴァ・セレスティアル・コミュニケーション・オーケストラ 2009六本木スーパーデラックス
Celestrial Communication Orchestra出演ミュージシャン ...
田村夏樹 (tp)辰巳光英 (tp)古池寿浩 (tb)坂田明 (as, cla)梅津和時 (as, cla)
川嶋哲郎 (ts/26日のみ)川下直広 (ts/27日のみ)吉田隆一 (bs)
高岡大祐(tuba/26日のみ)太田恵資(vl/27日のみ)ジム・オルーク (g)
谷川卓生 (g)八木美知依 (koto)藤井郷子 (p)井野信義 (b)トッド・ニコルソン (b)
小山彰太 (ds)山本達久 (ds/26日のみ)本田珠也 (ds/27日のみ)
アラン・シルヴァ (conduction, synth)


まずライブの触れ込みはこんな感じ。


伝説的グループ「サン・ラ」のベーシスト、またセシル・テイラーアルバート・アイラーアーチー・シェップなど名だたる音楽家とともに時代を歩んできたアラン・シルヴァ(70才)が20数年ぶりに来日!!!
スーパー・デラックスにおいてはシルヴァが70年代中旬にフランスで創立した
Celestrial Communication Orchestra
の日本バージョンを行う。
おそらく今年世界で唯一のセレスティアル・コミュニケーション・オーケストラとなります。
お見逃しなく!!!


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てなわけでこの日、この面子でライブ。
スーパーデラックス(以下SDL)から連絡がありこのあたりは上京していなかったけど
夏は青春18切符で移動が安いので思い切ったものにはいくらでも参加できるメリットを活かした。


朝から多忙で少しだけ遅刻した。
このメンバーである、ちょっと冷や汗で六本木駅を小走りすると後ろから肩を叩かれる。
振り向くと同じく参加の辰巳さん。少し安心。
会場入りするとやはりまだセッティング中だった。
見渡すとやはりこれは凄い面子だ。
顔見知りも多いが初共演も結構いる。
旧交を温める間柄も。


背の高い老白人がいてアランシルヴァさん。
初対面だがなかなか挨拶する機会がない。
なにかにせわしなく動き回りはなしまくっている。
セッティングが済んだところで先にリズム隊だけでリハが始まる。
次にtubaの二人が呼ばれ参加、さらにどやどやとホーン隊も全員参加。


リハ後の感想は正直言って{???}であった。
これは・・・どういうライブになるか、希望的観測が持ちにくい。
見渡すとみんなの頭から同じような疑問符が生えている(気がした)。


とりあえず食事、ということで気心の知れたメンバーでファミレスへ。
それぞれに親しいのだがなかなか一堂に会することのないメンバーでライブ前に会話は盛り上がる。
ワインも進んだ。


会場に戻り楽屋へ。
狭い空間に集まるとメンバーの豪華さと異色さがさらに際立つ。



それほど押さずに本番開始。
アラン老の前にはキーボード(後に2台になる)。
細かいこというと冗長になるので割愛するが、アラン老の身振り手振りを音に変換していく。
ブッチモリスのコンダクションほど組織化されていないし渋さのようなポップさもない。
身体言語としてのボキャブラリーはお世辞にも多いとはいえないのだが
そこは達人ぞろいのこのメンバー、鮮やかにその場で音にしていく。
リハではほとんどやらなかったソロでは各人のキャラクターというか、それだけでなく
そういう局面での対処の方法論が見えてとても面白かった。
アラン老のキーボード演奏は謎だ。
しかし失礼言うが年寄りというのは、いろいろな意味で面白い。
2部ではメンバーもアラン老もぐっとリラックスして演奏に幅が出る。
リハ時に示したtuba用のベースラインを思いっきり忘れてしまい、超適当な行き当たりばったりのフレーズをその場で関島さんとコピーして演奏するのもおかしかった。
音としては結構古風なフリージャズだったと思う。
そりゃそうだ、アラン老はその時代の人なんだもんな。
2部のくだけてコミュニケーションのとりやすかった演奏も楽しかったが
僕は1部の何が起こるかわからない少しの不安と少しずつ進んでいくようなコミュニケーションを好む。
お客さんの入りも上々、こういう演奏をしかめっ面で聴かれてもなんやねん、とか思ってまうが
客の笑顔も楽しんだ。



ライブ後は軽く会場で飲んで辰巳さんと場を変えて久々飲み会。
とんでもない変な飲み屋でした。まっちゃん。