櫛笥西町内会地蔵盆で演奏

五条大宮の櫛笥町の地蔵盆で演奏してきた。
まずこの櫛笥町、が読めたら偉い。聞いて言葉の音と意味は分かったけど難しい。


地蔵盆ってどうも関西で盛んな行事らしい。
知らなかった。
僕らには当たり前の行事だ。
僕の住んでいる大阪下町あたりでは、この時期路地という路地の突き当たりに
ちょうちんが立って人がたむろっている。
子供たちは踊りを踊ったり歌を歌ったりしたら大きなお菓子の袋詰めがもらえる。
大人たちはひがな表で酒を飲んで話をしている。


ワタンベの地元生野なんて同じ町内に5,6つも地蔵があったからあちこちでやってたとか。
夜になるとあの赤いちょうちんのかたまりが彼岸を思わせる。
そうか、関西の行事なのか。


でお地蔵様のある横で演奏。
最初にニシモトヒロコ(たゆたう)のソロ。
日本語の歌で平易な言葉、独特の感覚。
地蔵盆にぴったりだ、と僕は思う。
Tシャツに「困った息子です」と書いてある小さな男の子が歌の間踊りまくっている。
これが最高だった。

続いてボイラーズ。
幼児と中高年の前で生音沸騰デュオ。もう知らんよ、とばかりに何も考えないでスタート。
久しぶりの野外生音は反響がなくて凄く音が小さく聴こえるけど、何か気持ちよい。
ひたすらフリーで吹き続けて途中からなんだか出てきたラテン名曲のあのメロディを
そのままつむぎ合わせるかのように演奏して〆。
意外と中高年に受けてた。


さらにヒロとボイラーズ。
リクエストがあったので童謡を3曲。
演奏しようと思ったらヒロのギターが思いっきり地面に転落しピックアップの電池が吹き飛んだ。探してもどうしてもひとつだけ見つからないのでギターだけ生で演奏。
ぎゃ、これでは童謡ならぬ動揺である。


その後は地面に長く引かれた紙に全身筆のようになったヒロが絵を描きまくり
ボイラーズが演奏するというもの。
墨汁と白墨で走り回るかのように書き続けるヒロ。
途中で丸いかたちに手で切り取っては捨て水滴を通して見える宇宙のようになり
最後には絵全部を切り裂いて集めて団子にして押しつぶしてお仕舞い。
絵が消えてしまった!

終わったあとはみんなで縁側のようにピザやスイカ、ビールを囲んで宴。
この町内の地蔵盆にはちょうちんがないのでなんか変な感じである。
暗くなり小雨がやってきて僕らは後に近所のお好み焼き屋さんで打ち上げ。
「アカ」という面白い飲み物、独特のオリジナルソース、うまいなあ。
粉で膨れた腹を抱えて大阪まで帰る。