KURUWASAN@BONNEFOOI

昨夜本を読んでからさあ寝るべ、と思うとなんだか眠れない。
たいていはさあ寝るべ、から数分以内に夢の世界へ、なのである。


目が冴えているとうわけでもなく、なんか眠りに入れない。
昨日したたくさんの会話が影響しているのだろうか。


変な妄想が湧いてきた。
昨日リサイクルショップで買ったモロッコの民芸太鼓、もしかしたらなんか魂とか入ってるのか?
そんな上等のもんには見えない。
ベンディールは明らかにお粗末なつくりだし陶器製太鼓もかわいいもんだ。
しかし置き場がなくてベッドの上の枕元に置いてある。
なんだかこれが原因な気になってきた。
おお、アフリカの太鼓の魔力よ。


とか思ってると朝を知らせる鳥たちが鳴き始めた。
上の階の子供たちが学校に行く声も聞こえる。
不眠などとはまったく縁がないが、今日はライブでこの町の夜は長く
仮眠のような朝の軽い眠りの後、起きて朝食を貪った。


ちょっとぼやぼやした頭でふらふらとする。
パクヤンたちの家によって洗濯させてもらう、後で思わず昼寝も。
ちょっとすっきりしてみくさんちを訪ねてさらに本を借りる。
なかなかえげつない本がそろっていて凄い。


スーパーに買い物に行き、思いついてパクヤンちに戻り(彼女は不在でジョヴァンニがいる)
キッチンを借りて軽く飯を食う。
久々のシャンピニオンサラダ、豚バラをただ焼いてパンと食べるだけでうまい。
ベジタリアンのいる家なので粗い物は入念に。


グレッグ邸に戻りなんだかんだやって、グレッグは一足先に出かけ直接会場へ、
僕はパクヤンと待ち合わせ車で会場へ、セントラルど真ん中のカフェ。

今回は僕のファン、というドレッドの青年がブッキングしてくれたみんな初めての場所。
ABという大きなライブハウスのすぐ横。BOONEFOOI。
表から見ると正面のガラスに綺麗な絵が描いてあるが裏から見るとそれは割られた後に描いたものだった。

アフリカンバーでこういうの、よく見たなあ。
入ってすぐにグランドピアノがあってそこにあるわずかなスペースが演奏場所らしい。
奥にはちょっとここより広い部屋があってそこで出来ないかきいてみると、そこだとお客があんまり来れないと、カウンターにならぶ客から見やすいこの入り口付近でやったほうが良い、とのこと。
普通こういうバーは何にもミュージシャンや客のの立場を気にしないほうが多いから、意外だ。
しかし狭い、ピアノを移動してパクヤンのコーナーを作る。
ほどなく休暇から帰ってきて久々のジョアオもやってきてセッティング。
僕とグレッグは完生だから楽だ。

開始の10時までまだ時間あるのでグレッグはベトナム料理屋でテイクアウェイ、僕はビール。
細長いカウンター付近にはお客がどんどん増えてくる。
ここは音楽バーらしい。
珍しくあまり遅れないでスタート。
パクヤンは全体的にリズムに携わらないフローティングスタイル、グレッグとは結構トーナルのはっきりした感じ。
こないだエリックdsとやったときにはトーナル感じさせない演奏にお互いなったけど、ドラマーでずいぶん変わるものだ。
ジョアオ、やっぱすっごいいいわ。
音の繊細さ、音への入り込み具合、わが道行き加減が絶妙。
カウンターはちょっとうるさくてそれがもったいないくらいの微妙なニュアンス。
1部の最後彼は途中からビニール袋でまるでブラシのように太鼓を演奏していた流れから、もはやビニール袋1枚を
両手で演奏するだけの、しかも相当かっこいいビートで〆。

2部は僕らの持ち曲オリジナル(名前なし)で打って変わって激しくリズムも音も洪水。
やはりジョアオに煽られる。1部とは打って変わったダイナミクスのある演奏、パクヤンの音量も上がる。
そういえばここの説明にtuba rapperってかいてたなあ、(本当はtuba raperなんだけどこれもひどい)

というわけでtubaでラップする。アホか。
比較的リズミックな演奏で最後燃えあがり終える。


この場所は自分の音が全然かえってこないので聞こえない、かなり体力を消耗したけどなかなかいいライブだったと思う。
裏のABではクリスコーネルという人のライブをやっていてそのメンバーで元サウンドガーデンのギタリストも良かったといっていたらしい。
ジョアオと出来るってのは物凄いうれしい。
もっともっとたくさんやりたいし、集中できる環境でやれたらいいなあ。


終わったら飲めや話せや、とにかく友人たちがたくさん来ている。
ベルジャンの娯楽は深夜まで続く会話だ。
あまりの長い会話遊び、ライブ後の消耗が少し響いて空腹になってきた、
さすがのセントラルでもなかなか開いている店は少ないがそれでもスナックは必ずある、

前に来た道を頼りにたどりつきドゥルムピタを頼む。
ここ数日夜は革ジャンが手放せない寒さで、温かい飯がうれしい。
歩き食い戻り、さらに盛り上がる、そういや終わった後に見に来た客だかなんだか知らないが
ピアノを弾きたいので片付け終わったらあけてくれ、っていわれたなあ、こっちでそういうの多いが
まあたいていつまらない奴がやってる、この夜もそう。
なんとなくお開き光線を出して車に積み込み乗り込み帰途へ。
帰ったらもうすぐにバタンキュー。