house concert festival@nico’s house

朝はパクヤンとジョヴァンニと待ち合わせ。
引っ越してきた先のパルヴィの日曜市場は最高で
ワッフル食べ歩いてユニオンカフェでお茶。
友達と毎日何かを食べれるのは幸せなことだ。


昼食はみくさんちで鰯パーティ。
初めて食べたキノアっていう穀物が激ウマ。
これは日本では作ってないけどこちらでは気軽に手に入るもの。
米原産、21世紀の主要食として注目しているそうな。
アラブ系のお店で買った鰯の新鮮なこと、マッシュルームとハーブ炒めて最高。
黒い大根が不思議で水分が少なくてしょうゆかけて鰯素焼きにかけるとおいしかった。


夜はホームパーティーコンサート。
レコーディング機材が入ってフルで入っていて、酒は腐るほど。
目がつぶれるほどの量のベルギービアが積んである。


5バンド出演で僕の出番は2バンド。
今回の僕の渡航のメインバンドである、クラッピーミニバンドとクルワサン。
クラッピーはレコーディング対応でソフトな演奏に徹し、
クルワサンはぶっ飛びのトランシーなインプロ。
むちゃくちゃぶっ飛ばした。


終わったら録音技師が
「俺は学校で録音技術を教えてる、うちの学校のフルの機材で録音したい
 いつでも電話をくれ、全部ただでやってやるから」
と申し出てくれた。


別バンドで出ていたサックスのダニエレは、
「今度ここでフェラクティの息子ショウンクティのギタリストの録音がある
 都合をつけて1,2曲やってくれないか」
と申し出てくれた。


やった!
いいことやると、どんどんいいことが転がってくるのがこの町だ。
ダニエレはメンバー紹介で「daysuke,from brussels!!!」といってくれた。
最近会う人は「どこから来たの?」ではなく
「この町のどこに住んでいるの?」ときくようになった。


今の僕は、こんな感じです。


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やはりジョアオのドラムはすごいものだ。
恐るべししなやかさ、というか。
他バンドで聴いているときにさらに驚いた。

相変わらず演奏する直前までなんか食ってておかしい。
こないだはピザで今日はスープ飲みながら演奏開始してた。


一緒にやってるときに気がついた。
この優しい嵐のような彼の無限の音を、共演しているときには耳で聴いていない。
聴いていたら駄目なんだ。
全身で感じて自分も彼に音を放つのだ。
彼のすごい音に、自分で出せる一番すごい音を重ねる。
たくさんの方向が生まれる、僕たちの自由。


パクヤンも他のライブを休んでもきてくれたグレッグも、みんなすごかった。
一番最初のライブを見てた人が、ものすごく良くなった、といった。
技術や機会だけではない、僕らは本当に友達になったから、
音楽が良くなったんだ、みんなが好きあわないとこんな音は出ない。


こんなに大事なバンドが、海外にできてしまうなんて思ってもいなかった。
ものすごく幸せだ。



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昨日、他の人にとってはたいしたことないかもしれないが
僕にとっては重大な決意をひとつした。
さすがの皆も驚いたが、喜んで歓迎してくれた。
来年、僕の生き方がまた変わるだろう。
(ちなみにこの町に引っ越すとかではない)


この町と人と、強い絆を持っていたい。
大切な人たちがいるから、僕は持てる限りの力で大事にしたい。


そういうものがあって、僕は本当に幸運で幸せだと思う。
他人との比較ではない、自分の今までのすべてと比べて
今が最高だ。
すべての夢が叶って、これからもっと知らない世界へ行くんだ。


わすれちゃいけないこと


終わったらジョバンニが突然抱きしめに来た。
これが今回でdaysukeと一緒にできる最後の演奏だった、と。
僕はこの後もここにまだいるし、彼とも何度も会う。
しかしこれだけのことで、思いを込めて抱きしめられる。
そしてこれは特別なことではない。
大事だと思ったことを、ちゃんとつたえることの大切さを痛感する。
僕らの手は遠く離れてさようならと振るためにあるのではなく
大切な人を少しでも近くに引き寄せるためにあるのだと思う。