昨日のこと/笛を作る

再び休養の日。
tubaを吹くこともないのでやれることはたくさん。


やはりライブがなくなるとネットする時間は増えたか。
でもそのぶん知識欲は旺盛になっていて、ただ見て楽しむというよりは
教科書を見て勉強するかのような感じ。
音楽のことばかり(聞いてるより)見てる。


この休みを使って二種類の笛を作ることを思いついた。
ひとつは最近執心のカヴァル。
作り方は日本でも珍しいカヴァル奏者の石田さんに教わった。
まだ実物を触ったことがないので、想像力も働かせなくては。


そしてもうひとつは、名前はよく分からないけど倍音笛。
指穴がなくて吹き口のあるただの筒のように見えるが
かなり高い倍音までが息の量などのコントロールによって出て面白い。
これは実物をもっている。
http://jp.youtube.com/watch?v=EAJu5g5BMoU&eurl=


僕のは10年ほど前に、当時共演していた安東さんというトロンボーン奏者からもらった。
彼女は大原裕の次を行くと期待されたとてもすばらしいトロンボーン奏者だった。
あるとき突然引退してしまった。
引退時に彼女がハンガリーの片田舎で購入したという笛を譲ってもらったのだ。
それは今でも思い出とともに手元にある。


++++


まずは工具である。
材料のほうは昨日のうちにハンズで買っておいた。


自慢ではないけど僕はあまり手作業をしないほうなので手元に工具がない。
今は自転車にも乗れないので歩ける範囲で工具探しから。


100円ショップはキャンドゥのみ。
ここは工具が非常に乏しい。


歩いてすぐの通称「金物百貨」という古くて小さいプロショップに。
50年くらい内装が変わっていなそうな渋い店。
店の兄ちゃんにいろいろ相談して、塩ビ専門のノコギリと棒ヤスリ、細かい紙やすりを買う。



隣の常設忘れ物屋を覗くと持っていると大変不適当な振り出しナイフが売ってる。
ナイフは売るほど持っているけど作業用にゲット、安い。


+++++


まずはカヴァル。
塩ビ管にマジックで穴を開ける位置を定めてポイントを打つ。
不思議なのはこのタイプの笛には「悪魔の穴」というものがあって
石田さんのサイトによると
〜〜〜
ちなみに押さえない穴は「悪魔の穴」と呼ばれます。
ブルガリアの民話によると、笛の上手な羊飼いを困らせてやろうと、
悪魔が笛に穴を開けたところ、かえって音が良くなってしまった、ということです。
実際この穴は、カヴァルの音質調整に貢献しています。
all about kaval
http://www.allaboutkaval.com/old/how_to_play_kaval_01.html
〜〜〜
だそうで面白い。


ねじ切り穴あけで手動で指穴と悪魔の穴を開けていく。
穴や吹き口にヤスリをかけてほぼ出来上がり。
微調整はこれからやっていく。


+++++


次は倍音笛。
これは指穴は必要ないけど、吹き口を作る必要がある。
いろいろサイトや動画、実物を見て研究。
吹き口を作るというのは、なかなか面倒だ。
あれやってこれやって、結構苦労した。
どうも素材がごつすぎたみたいで、めちゃくちゃ硬い。
苦労に苦労を重ね、いろいろな工具をこねくり回してどうにか完成。


++++


カヴァルのほうは慣れていないのもあって音はなかなかでない。
さすが「世界一難しい笛」である。
しかし自分で出来たのはうれしい。


倍音笛はすぐに音が出た。
これは誰でも楽しめるものだ。
勢いとテンションのある人はすぐにライブにも使える。
作るのに慣れてきたら友人関連には実費と手間賃くらいでお分けするつもり。
何せまだ慣れていないので作ると手が疲れる。


倍音笛、すごい人になるとこれくらいのことが出来ます。
http://jp.youtube.com/watch?v=GaWxxytV55A&eurl=
カヴァルやその類の斜めに吹く笛はブルガリアやトルコ、エジプトなんかにもありますが
この演奏とか好きですねえ。
http://jp.youtube.com/watch?v=PqSCRc7WMS8&eurl=


+++++++



ついでにぶらぶらと買出しは食い物を。
最近モヤシは生食に限る。
新鮮なものを水洗いして自家製ポン酢かけるだけでうまい。
しかもやすい。
今日の晩御飯は、もやしさらだ、きのこの味噌汁、キノコのニンニクマリネ、
秋刀魚を煮付けたものを冷やして置いてにこごりにして玄米の上に乗っけてチン。
うまかった。


どうも酒飲まないと飯を食うことも減るなあ。


明日は保険のこと、図書館の予約確認、笛の素材を見直す。出来れば作る。
笛についてはまた書くことがある。


昨日はこれでおしまい。
今日も笛つくろうっと。