2時間の魔法

昨日は東京でオフ
どうしてもみたいライブがあったので移動を延期した。
最近僕にわるういことをたっぷり教えてくれている渓さんのソロである。
北へ。

正直言ってカンパ制のライブでチャージ取ってミュージシャンに払わない店は好かん。
俺の払った金が音楽家に行くなら全然良いが。
でもまあ安いから払う。

床に座った方がいいよ、とやる前に行う渓さん。
はじまってすぐに床に座り直す俺。
2時間ノンストップの魔法。
細かいところは説明する気にもならない。
俺は音楽詳しくないしギターに関して無知だ。
前半は目を閉じて後半は目を開いて聴いた。
音が音が音が音楽が。
名前の付いていない音楽が産まれ続けて消えていく。
非常に視覚的な音楽だ。と思った。
小さなたくさんの音が形になっては脳裏を消えていく。
こんなに音が形になって見聞きできたのは
カンテーファンのライブ以来だ。

ありとあらゆる音楽が入っているようにも聞こえるし
誰の音楽も入っていないようにも聞こえる。
最高だ。

始まる前に路上で缶ビールのんだのがいかんかって
1時間経過後くらいでトイレに行きたくてしかたなくなったが
あまりの演奏に尿意もぶるって止まった。
これを止まるまで見なあかんと膀胱が言った。
どうでもよいかのように、無理矢理止まる演奏2時間。
かっこつけて良いところで終われるポイントは無数にあった。
俺は自分や人を気にしてそこで終わってしまう。
俺はガキだ。

本当によいことを聴いた。
もしかしたら聴くことにも集中力や何かのフォースを必要とする
厳しい音楽ととらえられてしまうかもしれないが
すべては聴衆の心の持ちようさ。
音をあるがままに受け入れれば開く。

俺は今断言する。
いまの高岡大祐の音楽方向を知りたい人がいるならば
渓の音楽を知り聞き感じるべきだ。
そうでない人には俺をいったんも理解することは出来ない。
是非聴いてほしい。

今日は入谷なってるハウスで同じくギターの臼井さんと
驚愕のギターデュオ・フライラインで出演する。
タイバンはここ数年の友であるトロンボーン後藤篤とやっさんの電気スライム。
フライラインはスゴいぞー。
ワタンベと初めて見た名古屋の夜、
一音なった瞬間に俺ら頭皮がぐわっと動いた。
マジやで。

俺はハガミするほど悔しいがいま大阪に移動中。
俺の代わりにみんな、見に行ってくれ。