HATENKOW SHOW@祖師ヶ谷大蔵カフェムリウイ

daysuke2008-03-15

タカダアキコdance 高岡大祐tuba 
ゲスト:徳久ウィリアムvo ノブsax


ついにやってきたこの日。
馴染みのムリウイであの型破りダンサーのタカダアキコさんと。


会場に着くとアキコさんはすでに準備中で。
天井の鉄骨からおむつ用のさらし布を数十mかけわたしている。
今日のテーマはなんとなくサーカスという事で、もうこの仕掛けを見ているだけで
楽しい気持ちになる。


美しい夕暮れの中、今日のゲストもやってきた。
昨日も一緒だったウィリアム君と富山からノブ。
紅一点にむさくるしい男三人。


お客さんが満ちてきたあたりでスタート。
最初はアキコさんとのデュオ。
彼女曰く「ガチ」である。
演奏はじまるあたりで客のテーブルで化粧をしていた彼女が
化粧道具などをどんどん取り落とし巻き散らかした辺りから客は奪われていく。
細かい道具を多用しながらもやはり肉体そのものの表現。
あまり熱心に見ないように、でも感じるように演奏。
最近耳で音を聞いたり目でもの見たり、というような当たり前の反応で
共演することから離れようとする傾向にある。
これは名古屋のギターデュオflyline(臼井康浩+kei)を見たあたりから確信したのだが
そういうことから離れてしまっても、できてしまうようなことなら、
合致したいが、なれなれしい具合はあまり面白くない。
せっかくお約束の世界から離れてものをやっていられすのだし、
さまざまな人や機会で演奏していた自分の感覚を少しは信用してみようと思うようになったのだ。


縦横無尽の動きを見せる彼女とやるのだから、少しは自分も動く。
というかさすがによく動くことになった。
これもあまり見ずに。
面白いものになったと思う。


2部はまあ成り行きで野郎二人に入ってきてもらうことだけ決めた。
しかしもうあっという間にタカダアキコワールドに全面が染められていく。
全身を布で覆った床に寝転んだ彼女、その隙間からマズ出てきたのは
ダッチワイフだった・・・。
なんかなりゆきでそいつに口付けすることになったりした・・・。
まあ僕は何も考えていない。
その場でしたほうが良いと思われることをやっただけなんだけど。
その後ダッチワイフはたたまれてお葬式に出された。


飛び出してきた彼女はそのまま八方破れなことになる。
トイレに走りこんだと思えば便所タワシを振り回し猛獣使いのようにノブを叩きつける。
僕と対極の端っこでボーカルアンプを使いながら狂った坊主のように吼えるウィリアム君。
叩かれて混乱から立ち直ってやっとちゃんとサックス吹くノブ。
入念で美しい仕掛けもなんのその、場はどんどん下にさがっていく・・・。
細かいところは到底説明不可能。
というか書いているだけでフィクション書いてるみたいな気になってきた・・・。


最後の最後におむつ布に飛び乗って空中ブランコのように空を舞う。
このシーン、非常に美しい。
僕は下で待ち構えて揺れる様に吹く。足上げて。


息せき切らして大団円。
とんでもないものを見てしまった、という感じの客席。
こちらもそうです、なんだったのだろう、夢のような理不尽さ、楽しさ。





終演後は場所を移して飲み会へ。
メンバーもお客もよく飲み食いする元気が良い。