ヤニックデュポン+辰巳光英+高岡大祐@高田馬場プレイス

daysuke2007-12-16

yannick dupont(ds) 辰巳光英tp 高岡大祐tuba


来日するという情報のヤニックを待っている昼間、全然連絡がない・・・。
これはまた何かあったのか、と思っていたら2時間ほど遅れてか電話が来た。
ああ、よかった。
久しぶりに会う彼は大きな眼鏡をかけていて雰囲気が随分と変わった。
実は以前は「15日に来る」と言っていたのだが直前にこの日になっていてこれも少し焦ってた。
ともあれ、
ドラムの用意は急遽早稲田sabacoの岡田さんに協力してもらった、感謝。
店のセッティングを手伝いドラムもある程度セットしておいて準備万端。
辰巳さんもやってきてメンバー揃い。


ヤニックのドラムと2ホーンズの生音即興演奏。
なんだか始まる前からいい予感がしていたのだがこれは大当たり。
三人ともまるでバラバラの場所で演奏しているかのごとく自立的に演奏しているのだが
とてもよくお互いを聞いている状態(それは最中に感じている)であり
三人ともリズムに対してタイトにアプローチするプレイヤー、
ゆるゆるで一見全然あっていないように思っていても瞬間的にバシッと決まるときは決まる。
それが結構予測外のところに来るので緊張と緩和のサイクルが読めない、
しかしなんというか大きな流れみたいなものがあって、一筆書き的に3本の線が交わる瞬間に
一瞬だけ面白いことが起こる、みたいな。
これ、相当面白い。
なんでもヤニックはここ最近ドラムではなくギターを演奏していてドラム久しぶり、
しかも前にインプロの演奏したのは僕とブリュッセルでやって以来とのこと。
やる前は少し不安がっていた彼だが、ルーティンのテクニックから外れたせいか
一つ一つの音が新鮮に届くような気もする。
辰巳さんとは、いやあ、やっぱやりやすいわ。
慣れているというのもあるけど、同じ困難を背負うラッパ吹き、音数のセンスが今の雰囲気にぴったり。
多すぎない、意味のないフレーズを垂れ流さない、そしてタフ。
実はなかなかいないのだ、そういう人は。
そして3人とも超ポップ。
酒場のインプロにふさわしい色気を備えた演奏。


2部はさらにくだけて、しゃべくりも飛び出る。
辰巳さんが信じられんほどしょぼしょぼの音で吹いている、と思ったらマウスピースなしで
普通に吹いていた。
崩れるところが大きく崩れていることでゆり戻しのリズムが決まるところはさらに効果的。
ちょっとジャズか、というところでそっちになだれ込まないのもいい。
充実のライブ。


ヤニックと日本でもベルギーでもたくさん一緒にやったけど今回は一番良かったと思う。
幸先の良いスタートに多数乾杯する。ハッピー。