佐々木彩子+高岡大祐+子供鉅人@難波サオマイ

daysuke2007-12-03

いよいよチャンとの旅の最終日。
最後は我がホームタウンの大阪サオマイで。
旅を〆るにあたってタイバンとか考えてもどうしても音楽では思いつかずに
一緒に旅をした仲間でもある劇団子供鉅人をお誘い。
旅に出る直前に彼らとチャンの面談を作り、彼らは今回の内容を一から作った。
その内容は・・・・恐るべし物だった。


やはり早い時間にチャンと待ち合わせ。
昨日はあの後も京都で撃沈するまで飲んでいたそう。
カフェでコーヒー飲んで話。
ライブに入る前にこういう時間を大事にする、というのが身に染みる。
東京などでライブしていると、どうしてもライブのときしか会わなくてサヨナラ、みたいなのが多い。
密に時間を過ごすほうがいいに決まっているのだ。


サオマイに入りピアノのセッティングなど。
一番乗りのヤブリンコーネに挨拶。
彼には今回は劇団演奏に絞ってもらうつもり。
PAの高橋君はよく分かっていて助かる。
本人も何かしら楽しみながらやってくれていると思う。


PAも楽器も雰囲気も、最後の日になって全てが揃っていることに喜ぶ。
普通当たり前なんだろうけど、いろいろな場所へ向う我らにとってはそうでもないのだな。
この点で本当にチャンにはいろいろな苦労をかけてしまって申し訳なかったと思う。
チャンはサオマイ特製のキャミソールをゲットしてこの日の衣装にしていた。
こちらは来る前にサープラス屋によって訳の分からないものをゲットした。
衣装とか、今までほとんど気を使わなかったんだけど、ちょっとした気持ちを盛り上げる道具くらいで
考えてもなんか用意するのは楽しいもの、お客様への演出とかよりも自分のための愉しさに近い。
大道具も準備してやってきた子供鉅人は別室で準備の様子。
主宰のマー君はまだ脚本を原稿用紙に書いている模様。


こちらの二人の準備に関しては今まで一番良い状態で済んでいる。
チャンにお使いを頼まれてバナナを買いに行ったのだが近所の業務スーパーでは
良いクオリティのものがなくて思わず高島屋まで遠出して生鮮コーナーでいいものを選んだ。
時間かかってしまったがお互い満足な出来。


お客の出足がチョイ難しいなあ、とは思うものの気にもしていられない、
マー君の開催の口上を述べてもらいそのまま二人で開始。
チャンは例のキャミを着用、僕は昨日のぬいぐるみ帽子にさっき買ってきたフェイスマスクで登場。
このマスク、ホラー映画も真っ青でとても怖い、気持ち悪い。
しかもそのままでは演奏することもできないのだが、気分盛り上げように一役と。


リラックスした中にもこの旅で培われたミニマルで集中力を要求する緊張感のある音が響く。
自分はもともと音数というものはそんなになくて良いと思うたちだ。
一音で済むものなら一音で済ましたいといつも思っている。
出すことよりも聴くことの方に興味がある。
入れたものを自分の好む求む形にして放つことが重要だ。
出すというよりは置く、という感じの演奏を心がける。


我らの演奏1部終了後休憩を取って子供鉅人のステージ。
マー君はネクタイ姿で原稿を手に朗読スタイル。
楽師はアコーディオンのヤブリンコーネ独り。
先日のコンペティションでも使った小さな家にバブちゃんが入る。
なんと演目は劇団初のシモネタ公演「チン・ポンチ君の冒険」
ひ、ひどい。

明らかな形の張り型をかぶったバブちゃんが朗読にあわせて演じる。
マー君の朗読がいちいち毎回「チン・ポンチ君は」というので耳について仕方がない。
そのうちダンサーのカンちゃんが扮する「キン・タマコさん」まで出てきてしまった。
元気のないタマコさんはたちまち半径2mくらいある超巨大に成長し中で踊って居るではないか。
ご利益があります、みたいなことでお客さん皆で超巨大な玉を真剣に擦る。

透かして見えるカンちゃんのダンスが美しい。しかしキン・タマコさん。
元気をもらって頭の部分から仕込みの牛乳を会場中にぶちまけるチン・ポンチ君・・・。
この間ヤブリンコーネの美しくも切ない楽曲が流れているのがさらに笑いを誘う。
脱線に脱線を繰り返すストーリーの最後には「佐々木彩子に会いに行く」といって
彼女を誘い出し、食べ物の中で牛乳だけがダメ、というチャンの顔に盛大にぶっかけてフィニッシュ。
全身がグダグダになるくらい滅茶苦茶である。
この最後の展開もまったく我らには知らされていなかったのだが、それでも顔を出して受けたチャンは素晴らしい。
撤収し床の牛乳をすばやくふき取って2部開始。凄いギャップ。


2部の最初の2曲ではカンチャンとダンス共演。
パンツ2枚重ねの裸身を汗光らせて熱演するカンちゃん。
佐々木彩子といえば踊りと密接な歌手。
彼と彼女を出会わせようと思ったのも目論見だった。
素晴らしい共演。
舞踏といえばおどろおどろしく難解風な小難しい音楽が多い中で
「ラブソングで舞踏」があっても良いではないか。


この勢いはまったくとまらずのままにどんどん演奏。
少ないながらも熱烈なアンコールにもこたえて幕。
これにて6日間の旅、終わり。
早めの片づけをしてポコペンに集合した後に打ち上げ会場へ先導。
最近お気に入りの深夜営業の韓国食堂。
朝までガンガン頼みまくっても全然安いうまい。
隣に居た女性客までこちらのテーブルに巻き込んで歌って踊って大騒ぎ。
このメンバーで韓国に行こうよ、なんて話にまでなる。
これは是非実現させたい。
一人一人、少しずつ人が帰り、おかずの中に顔を突っ込んで寝る人も出始め、
こんなに寝不足で毎日ハードは生活しているのに気力は十分でまったく疲れが出ない自分に驚く。
結局最後までぴんしゃんとしてポコペンまで皆を送りチャンに感謝を述べtuba背たろうてチャリキで帰宅。