佐々木彩子+高岡大祐@京都エンゲルスガール
またしても朝結構早起きで京都へ移動。
大宮駅で早めにチャンと待ち合わせて喫茶店で打ち合わせ。
チャンは楽譜を書いてたりする。
待ち合わせの時刻に今日の会場であるエンゲルスガールの近所にあるレストランへ。
ヴィア・トランジットは小さな町屋改造食堂、シチリア出身の主人の腕前は抜群。
驚いたことに昼は貸切になっていた、今日の主宰でエンゲルスガールオーナーの下司さん、
笑顔で凄いことするもんだ。
グラスワインで乾杯、チャンの旧友で歌うたいのべーさん家族も交えて。
ここからが口の中のお祭。
サラダ一つとっても手抜きなく本当においしい。
ベルギーで毎日食べていたもののようなしっかりした野菜の味わい。
続くパスタがもう食べたこともないような代物で、横から見るとS字型のショートパスタ、
ドライトマトとニンニクの香りが渾然となり食べれば食べるほど味わいが濃厚になっていく。
パスタの温度がほんの少し低いのも一番美味しいと思われるところが計られてある。
唸りまくりながら食べていると留めの肉料理。
こんなの食べたことない。
中心には鶏卵のゆで卵が、しかしその周りを取り巻くのはパンチェッタ(豚肉の塩漬け)や
数種類の肉、ほんのり温かいそれらの一つ一つから香りがして一口ずつ味が変化する。
昼からこんなに手間のかかった料理を食べてはいけないのではないか、という思いに駆られる。
食べ終わるのがイヤになるくらいの大満足。
動くのが異常に億劫になってしまったが行かねば、すぐ近くのエンゲルスガールへ。
ここは中古レコ屋、下司さんの趣味の世界へようこそなお店。
初対面の息子さんにも挨拶。
曲順を捌いてもらって慌しく準備。
しまった、うまいもの食べ過ぎてすこし頭が外に出てしまっている。
お客さんは続々現れる気を取り直して準備。
なにせ今日は今回の旅の中でも一番のミニマルセット、ピアノなしマイクなしの超生。
演奏面での僕の緊張は最高潮だ。
お客さんは旧知の今日とアンダーグラウンド勢で、なんかホームパーティーで芸をするかのよう。
ロフトから見下ろされて演奏するのもなかなかの緊張要素。
僕が間違うと曲が変わってしまうのだがこまかいところでの失敗は一番多かったと思う。
ごめん、チャン。
チャンの持ち歌であるべーさんの曲をやってる時にベーさんが歌いだした時は華やいで楽しかった。
いや、全部楽しいんだけど、一曲ごとに「ああ、出来た・・・」といった感じの方が大きい。
1部は短く、2部もかんかんやっていって最後はどしゃめしゃに終了。
客が引けた後に有志で近所の往年の花街である島原を散策。
夕暮れ時のこのあたりの風情は格別である。
戻った後に打ち上げ会場へ移動。
まだ開店前の小さな焼き鳥屋の前に人が並んでいる。
よほどの人気店のようだ、こちらはとりあえず予約をしていたからなんとかなる。
ほんとにせまい店内に詰め寄せて入って乾杯。
出てきた焼き鳥や料理、どれもこれも本当にうまい。
焼き鳥は関西以外で楽しむものだった僕の定説が崩れる嬉しさ。
鶏肉の質も焼きの腕前もすばらしい。
寡黙に板場に立っている店主も意外と聞き耳を立てている様子。
ウマイウマイの声が届いていたようだ。
最後の〆に「サムライロック」なる強い日本酒のライム搾りロックでガツンと来る。
このまま勢いが付いた一行は四条木屋町へ繰り出し久々のバーろくでないで酒宴。
相変わらずここで聴く音楽は不思議な味わい深さでやられる。
最初は昆布茶で休憩入れていたもののこれまた久々の激論呑みで飲酒に拍車。
こういう熱いムードも楽しむもの。流れるジャズから聞こえてくるモロッコの風に吹かれる。
吹き飛ばされる前に終電に駆け込んで撃沈。