ラストセッション@ダンススタジオ

daysuke2007-10-31

いよいよベルギー滞在最後の日。
かといってじたばた過ごすでもなく普通に過ごす。
昼にはランチにお呼ばれしたのでグレッグ邸へ。
かんちゃんとバブちゃんがお昼を用意してくれていた。
来る予定で突然来ない人が居るのもベルギーらしい。
待つのも待たせるのも苦手なので早めにセットして居る人間だけで始める。
おにぎりと鶏肉と蕪の炊いたもの。
ベーコンで洋風味のおにぎりが美味しかった。
こちらの人は本当に和食が好きだ。
ちょっと過剰に日本食に期待しているような節はあるけども。


ご馳走様をして(この習慣はベルギーには無い)一人で外へ。
行きつけのスーパーへ寄って数少ないお土産を。
どうせ荷物は凄い数の超過になるはずなので基本的に荷物は増やせない。
自分の好きなもの、ほんの少しだけ。


夜の始まりにもう一度グレッグ邸へ。
ここでレジスの車に乗り込んで今回最後のステージへ出発。
中心街のダンススタジオ。
レジスはシトロエンがつぶれて家族の車を借りていた。
ジムは赤い車はいやだという。


個人でやってるダンススタジオでここまで大きいところが借りれるのか、というくらい
ライブハウスのように広い室内。
三々五々集まってくるミュージシャンやダンサー。
こちらの友人関連ではヤニックのドラムにグレッグのテナー、アクセルがベースで僕tuba。
他にダンサーでコンガたたきの人やドラマーの飛び入りなども。
  


詳細な記憶が無いのはいろいろな理由。
なんというかだらだらと続くジャズ的なジャムセッション
思いつきというにはあまりに必然性の無い羅列されるフレーズ。
こういうのは、あまり楽しめない。
演奏のインナーの高揚感や終始感を繊細に感じる、ということがないので
おお、終われそうだ、というところで誰かがだらだら演奏していることが多い。
演奏しないで様子を見る、ということをしている人がとても少ないので音数が多い。
ダンサーのほうもそうで、自分の好きなように踊っているというのはいいんだけど
音も環境も関係なくただ自分が楽しく踊れればよい、という人が多く
これはディスコとかクラブのダンスに近い。
全然燃えない。


2部もあったけど2部はさらにそのムードで僕は音を出していない時間が長かった。
得るもののほとんど無いセッション。
こちらの人特有の気の使い方なのだが、人がちょっとじっとして静かにしていると
「daysukeは疲れているんじゃないか」とか思われることが多い。
僕が音をあまり出していなかったので僕が疲れていると思った人もいたらしいけど
違う、つまらないし必要性を感じないから音を出さないでじっとしていただけ。
そこら辺のウェーブはあわないところもある。
勿論こちらのミュージシャンが全員そうだなんてことはない、
一昨日のセッションなんて非常にすばらしかった、お互いのやっていることを機敏に感じながら
自分のやりたいことを選んでパワフルに。
この日はなかっただけ。
演奏がジャズに依存するとどうしてもこうなりがちだ。


結構な数のこちらで出来た友人たちが来てくれていた。
皆にハグを、再会を誓う。
劇作家で将来的に一緒に大仕事をするという運びになっているアーメルは途中で帰っていた。
こちらの客はつまらないと思えば帰るのだ。
他にも疲れてぐったりしている客多し。
早く出たがっていたレジスとジムに僕も、といって車で帰る。


荷物を置いたら最後のビールを飲みに行こうと出かける。
ハロウィンなのか、仮装している人や飲んでいる人多し。
最後に是非行きたかった400種類のビアバー「ランビックの母」はあまりにたくさんの客で入れず。
次のバーへ、そこは初日に初めて来たバー、ユニオン。

ミュージシャンも多数来る人気店。
後から合流したヤニックやグレッグも含めて。
最後のビールはbelgoo。やっとたどり着いたアルチザンビール。
職人仕事で少量生産されたビールだけがこう呼ばれる。
嘘のようにあっさりして優しい味。


禁煙席で煙草を吸い始める皆にうんざりしてきたあたりで
(これはベルギー人の習慣だ、外人である僕には致し方ない)
お開きになったので帰る。
なぜだか皆バラバラの行動をしていたのに一様に疲れが見える。
サンジルのメインストリートを歩いて帰る。
この美しい町並みともしばらくおさらばかと思うと、ちょっと寂しい。
目に焼き付けるように見て歩く。
最後の〆はやはりフリッツ!
馴染みになったフリッツ屋へ。

夜中には殴り合いで取り合う大人気ない客ばかりのこの店ともしばしお別れ。
美味しいフリッツが食べれないのは、寂しい生活。

家に着いたらパッキングのまとめ、これがかなり長く続いて遅くに就寝。