ワタンベ@ベルギー最後の夜

daysuke2007-10-19

ボリショイズドラマーのワタンベのベルギー最後の日。
どこに行きたい、と接待を考える。


昼間には在住邦人ミクさんちへいてランチ。

ピーターパン旦那のクリストフと彼女とその友人と気持ちのよい会話を楽しむ。
新しい家族のみかんちゃんともご対面。

音楽大好きクリストフが取って置きのテープをくれた。
テープ!!何年ぶりにもらったろう、嬉しかった。


夜の希望はセネガル人シモネタ番長ジムと遊ぶこと。
マチューんちにいったらジムがディナーを用意。
超超美形女優ルーラとマチューの間の息子のアンジェラ、それに我ら。
セネガルxフレンチミックスのウサギと野菜の煮込みは超美味!!
レモンを利かせるあたりが非常にナイス。
最後の肉の塊、なんだか食いにくいなあ、と思っていたら
もろに頭だった。
形だけは魚に似ている。
かなりグロイ、のでバラバラに解体して食べつくした。
頭蓋骨は硬くて脳みそは断念。


ジムの先導で勿論アフリカン地区マトンゲのバーへ。
ソレイル ドゥ アフリカ、アフリカの太陽という名。
前にのみに来たところ、すげえ人人人。ブラックだけではない。
ジムは大人気者で話し込むのも一苦労。


しかし


気がつくと店内でファイト!
白人おっさんと黒人兄ちゃん、おちょくる兄ちゃんを白人が挑みかかるのを店内中で止める。
兄ちゃん店外に放り出しひと段落。
ほっとするまもなく今度は右隣のセネガル歌手ヒゲが坊主セネガリアンとファイト!
これはかなりやばかったのでヒゲのおっさん放り出される。
坊主の男はかなりヤバイファイターらしくて余裕。
表でビール瓶を空にして懐に隠して臨戦態勢。


この後も一つ喧嘩が収まると次の喧嘩がはじまる。
この店の日常らしい。特には誰も騒がない。
しかしあちこちで物が壊れる。
ジムが「おう、コイツが友達のボブマーリーってのさ」といったとたんに
ボブ、何故かジムの髪の毛を鷲づかみにしてギリギリ締め上げる。
留めに入ろうとするとジムが要らないという。
こっからセネガル語の会話。
髪つかみっぱ、物凄い痛そう。
しかし放した瞬間、抱き合い笑う二人。
訳分からん。
そういえばさっきの白人と黒人も二人で笑顔で飲んでいる。
ここではすぐ喧嘩しすぐ和解する。
片方が死んだりしなかった場合は。
死んだら仲直りが出来ないから。


突然店主が焦って店の鍵を閉める。
なんだなんだ、表にはモデル並みのボディーの美女がいるのだが。
店内数人が来たーと叫ぶ。
彼女の名前はマリー、最狂の酔っ払い女としてこの地で有名。
前回はワタンベとデグルチーニが襲われかけ顔中舐められたという。
人の言葉をほとんど喋らない、もはやモデルの格好をした黒豹。
どうやらこちらばかり見ている、お目当てはワタンベか。
店主が頑として彼女を店に入れない。
どんな喧嘩でも平然としているオッサンが首を縦に振らない。


待ち伏せるマリー。
そろそろいいか、と出たら暗がりからさらに黒いものが飛び掛ってきた。
彼女だ、やっぱわたんべが標的。
近くで見るとええ女やないの。
しかしワタンベ、たじたじ。
逃げ回るが追っかけられる。
最後の笑顔で気が緩んだ隙に何故か彼女はワタンベの股間を蹴った!
訳分からん!!!
この後もかなり長く追いかけてきたがほうほうのていで次のバーへ逃げる。


ここで友人レジス登場。
あだ名は肉団子ちゃん、ブレット、ひどい。
120kgあるからなあ、しょうがないか。
で、飲みまくり歌いまくり踊りまくり。
レジスは絵を描きまくり、僕は少し仮眠取った。
気がついたらさっきの殺人フェイスのヒゲ黒人が歌っているではないか、隣で。
訳分からん!


ジムにいろいろな喧嘩の理由を聞いた。
ちょっとこれは肌合いとして理解できるものではなかった。
暴力を否定するものではないが、これは暴力ではないかもしれない。
顔がつぶれるくらい何度もぐちゃぐちゃにされたことがある、というジム。
ほんの少し前まで、刺した撃ったは日常だったらしいこのあたり。
なんともすごい夜だ。


この後は近所の400種類バーへ行ってグレッグとヤニックと合流してさらに飲み。
最後のベルギービアを堪能するワタンベ。
帰りたくないと嘆く日本人をまた送ることに。
ジムがあまりにもそこらじゅうでシモネタを吹っかけるので店をたたき出されてお仕舞い。
ほろほろ酔いで皆に挨拶を。
そして就寝。