トゥルネー三日目、セプテンバリスト、デグルチーニ

daysuke2007-09-14

相変わらず素晴らしい快晴のトゥルネー。
ベルギーらしくない天気だなあ。
またしても昼前に外でブランチ。
今日やってきたチーズ、少し沢庵のような匂いのする、大変うまい。
昼真ん中くらいに移動してダビッド邸へ、例のかわっぺりの。
みんなが出かけた後も留守番をしておく。
ここはのんびりしていて好きだ。


今日の夜ご飯の仕込をしている、今日はダビッドのお母さんが手伝っていて
これがもう、もろにママって感じの良い人で、なにくれとなく僕らに食べ物を恵んでくれる。
ご飯を炊いている男性に、5人がかりで昨日のご飯は硬かった、日本人は世界一飯を炊くのがうまい、
これこれこうしてやると良いのだ、といって困られる。
蓋が無かったのね、なるほど、今日はサフランライス。


少しだけネットして相当ゆっくり会場へ、夕食と一緒に出発。
飯炊き男性のオンボロ車でそーっと、がたがた震えながら到着。
会場では案の定まだまだ準備が出来ていないので、相変わらずのんびり。
この会場のメイン部分は異常にほこっりっぽいので喉に悪くマスク常備。
デグルチーニはメンバー揃っているのでサポートしないで済むしセプテンバリストは一部参加で
凄く気が楽。
残っているグレッグと参加して2ホーン、マイクも持込で凄く楽だ。


いうている間に夕食の時間、ママが作ってくれた魚の煮込み、サフランライス。
昨日のチキンの煮込みも出てきた。両方取ってみる。
魚のほうは味は薄味でオリーブがごろごろ入っていて美味しいけど結構脂っぽい。
残り物のチキンはもはやチキンがとろとろになっていて脂の味も落ち着いて昨日より美味しい。
サフランライスの炊き加減もばっちり。


今日は正規の日本橋ツアースタイル、ステージが二つあってそこでピンポンをする。
オープニングはマー君の芸者口上、この後にピンポンででかい音出して景気付け。
2階回廊部分に陣取ったミチさんがウクレレソロ、その後はセプテンバリスト。
いきなり曲は「daysuke」、我が名の着いた曲だ。
そしてピンポン、別のステージに受け渡してデグルチーニ、また受けてセプテンバリスト、
と何度も交歓をする。
 
曲調も照明も明るいセプテンバリストと真逆のデグルチーニ、まさに光と影、陰と陽。
合間には子供鉅人の演劇。
ここは2階回廊部分なんかもあるので立体的で演出効果がある。
見ごたえもあってよろしい感じ。


劇を挟んでまたバンドのピンポン。
デグルチーニに「フランチェスカ」でマキ凛花、参加。
これがとても会場の雰囲気とも合っていて素晴らしい。
2回目の劇は開演直前に思いついて造ったという劇、2階からかんちゃんが落ちるように降りて驚く。
これは完全無言劇、個人的に好きな感じだ。
最後のセットは全員合奏、二つのステージで同時に演奏するセプテンバリストオーケストラ。
PAが凄いやりにくい、しかし勢いで何とか持っていく。
なんか途中でゆるくなった部分があって、そこで何も起きなかったので生音爆音でソロをやり練り歩く。
久しぶりに脳の血管がぶちぶちきれる音がするくらい吹いた。たまには楽しいもんだ。
この後はマチューがアコーディオン持ってきて真ん中に出てきて蛇腹を伸ばしたままぐるぐる回転し
これでフィニッシュ。
無茶苦茶で面白い。


のだが、後で話をしていたらこの感じはけして受けるものではないらしい。
落ちがきちんとついて行き道が決まっているものが成功したほうが楽しい、という人は多い。
自分は行き道は知らないほうが好きだ。綱渡りが落ちそうで落ちない疾走感を常に求めている矛盾。
ジャズで充足されない感じは結局行き先は決まっていてそれをどう避けながら最後に行って安心するか
みたいなところで、結局行き着くところは一緒か。
見たことの無いものを見る喜びを最上として、それと既知のものを照らしあわしたりしない。
そういうふうにできたら嬉しい。個人的には。


これにてトゥルネー公演は終了。
というわけでいつもよりは飲みました。
珍しくキンキンに冷えた生、有機白ビール、皆大好き9%以上アルコールのウェストマル。
ビールでもなかなかきくものです。
そうこうしているうちに暗いメイン会場内でサークルに座ってエリックとマチューとミチさんの
演奏が始まる。なんだかいつもと雰囲気が違う。すぴりちゅある。


そこら歩いて歓談とかもしているのだがいかんせん夜に弱いほうなので帰りたい。
家主エヴリンにお伺いを立てに行くと、なんだか彼女の呂律も少し怪しい。
楽しんでいるようだ、友達を紹介されて英語教師だという人と芸者の現在の話しをする。
なんとかかんとか遅い時間にふらふらと歩いて帰ろうかとした所でエヴリンが車に乗っけてくれて
帰って子猫ミスタンゲッツと遊んでソファーで沈没。