リエージュ4日目、クラブへ飛び入り

daysuke2007-09-06

この日は深夜まで予定がないということ。
昼前に少しクレアムによってネットなどやらせてもらい、子供鉅人のリハにも少し参加。


なんでも夕方には我らが泊まっているこの地で走られたアンダーグラウンド・パンクの小屋
la Zoneでレストラン的な営業があるということでそこにいってみようかなどと。
行くとギャラリースペースでの展示パーティーのようで酒や飯がいくつか安い値段設定である。
まあフリードリンクのサングリアをちょぼちょぼ飲んで、暇なので階下に下りるとパンクバンドがリハやってる。
どこでもサウンドは似ているもんだ。
リエージュのベアーズか。
  
こちらの場所には宿泊所がついているライブハウスも少なくない。
ツアーミュージシャンたちのことを考えてのことだろう、おかげで助かっている。
いつかここにもボリショイズできてみたいものだ。


そうやら飯は早々に尽きてしまったらしくて、そうなれば別に自前の夕飯があるので困らない。
蕪のスープとハムチーズパンで十分。
いつも自分専用飯はうれしいものだ。
他の連中は外に食べに行った。
どうも嫌な予感がしてついていかなかったのだが、やはりそこらのピタ屋ですませたらしい。
行かなくて正解、夜は長いのだ。


で、23時くらいになって(ここまでどこでやるか、なにえおやるか、まったくノーインフォ)
そろそろいくか、とか言われて、ギャラあるのか聞いたら、ない、ただツアー宣伝用、とのことに
「では、ノーギャラ演奏、行ってきます」というと、とたんに狼狽するマチュー。
行きたくないならいかなくていい、お前を失いたくない、とか何とかかんとか。
ギャラもともかく、いいかげんな進行/オーガナイズに振り回されることに飽きたので
正確な情報と行動をくれ、ときちんと言う。
こういうとき、聞き取りよりも言いたいことをいうほうが得意な英語力は、得だ。
いくら相手が困ろうが英会話マシーンのようにゆっくり正確に、射るように伝えるのみ。
言い訳無用。
まあいい加減暇してたし、もしかしたら良い機会になるかも知らんので、行く。
「怒らないでくれ、ビークール」早口でいうが
「俺が怒った場合はここのものはみんな壊れるし全部バイオレンスで片をつけるから、今は怒ってない」
本当に、演奏したほうがマシなんだよ、どんな時でも。


で、行く時にでぐっちゃんも一緒に行くことに。
セッションの内容がさっぱり分かってないので(聞いてもいい加減の返事しかない)
もし純粋ジャズ系だったらまずいよなあ、とか思ってたけどその時はその時で滅茶苦茶にしてやれ、
とか思って、このあたりで疑わしい運転手役を買ってくれているヤネック(ヤニックとは別人)の
運転で会場へ。
意外とクレアムから近い。
静かな住宅街に物凄い数の若者が道にだべっている。
会場の仲間でも凄い人でぎゅうぎゅう。こちらにきてこんなところははじめてみた。
中に入ると今まさにバンドはセッティングって感じで、ギターとチャランゴツインボーカル
なにせオーガナイザー氏は「疲れたから寝ている」ので我ら独力で来た次第。
お互いにわけもわからずなのに快く入れてくれたバンドさんたちに感謝。
5弦ベースのいるリズム隊、パーカッションに多数のホーン。
テナーのおじ(い)さんは「はじめまして、日本の方ですか?」とかなり日本語がうまい。
リエージュ大学で日本語を勉強していたらしい。
セッションはバンドの持ち曲でメレンゲとか中南米のポップスをミクスチュアした感じ。
ジャズやファンクなんかよりシンプルな2,3コードの上でソロ回し。
こういうの、久しぶりだなあ。
ソロが回ってくるわけで、まあこういうところで飛び道具として会場の耳目を掻っ攫うのは
得意中の得意。まずはバンドのメンバーから、そして学生街であるこの地のお客様皆様。
 
パーカッションの南米人でーす、って感じのおっさんが特に大喜び。グラシアス。
でぐっちゃんはというと、マーシャルのアンプにピックアップを突っ込んで
持参のおもちゃの拳銃や小物でエフェクトサウンド、これがまた大受けで。

このセッション、物凄いグダグダで、終わり方とか一切考えない、曲切れない。
さすがの我らでも飽きてきた。いいところで見切りをつけて脱出。
出るまでに色々ともみくちゃにされる。
案の定、運転手で来ていたヤネックの野郎は俺らを置き去りにして帰っていた。
道が分かるのを幸いに自力で帰ろうと。
外にはまたしてもであった初日泊めてくれたミレアムがいて一緒に帰る。