クレアム二日目

daysuke2007-09-04

いつも目覚ましよりはやく起きてしまう一見真面目人間になってしまった。
起きると天井の模様が変わっている。
茶色い柱の隙間が波型に白い漆喰で埋められている独特な形。

このあたりの古い家のつくりだそうだ、ミレアムの家。


起きたらすぐに礼を言って出発。
まずは宿舎であるLe zoneに向かうも途中で少し迷ったので結局クレアムに直接向かう。
つくと小数心配顔。無事を報告する。
一度宿舎に戻ってシャワー浴びて荷造りしてまたクレアムに戻る。
ちょうど昼ごはんの時間なので頂くことに。
クレアムメンバーは給食のように毎日決まった時間にご飯を食べて、我らは
カティの作ってくれるスープをもらって後はパンハムチーズなどの持込。


ここのラウンジルームには不思議な形のビリヤードがある。

真ん中と両端の中央部に短い障害物があって短辺の中央に1個穴がある。
短辺に白い玉を5つ、紅い玉を5つそれぞれ並べて、相手側にある穴に自分の色の玉を
全部先に入れたものが勝ち、というルールらしい。
挑戦するとクレアムメンバーはみんな毎日やってるだけあってうまい。
一時期ビリヤードで遊んでいた時期があったのでちょっと自信あったがころっと負けた。
これは単純で結構楽しい。


昼からは劇の構築の現場に居て参加するというよりは相談したりする。
pcの作業片手に鑑賞。コミュニケーションの速さに脱帽。2年前に来た時より。
終了後はLANを借りて少しだけネットを。時間がないので結構大変である。
デグルチーニは今頃ブンブンバスツアー参加のはずだ。


楽器をクレアムに預けて皆とmadへ向かう。
ここはクレアムの運営する美術館でありカフェだ。
あまり時間がないということでバスで急ぐ。
何とか時間に間に合う、懐かしい公園の中にある美術館。


エントランス近くの企画展とカフェ店内の展示、階下の美術館にはほとんど何もなかった。
現在日本で行われているクレアムの那須での展示に向かっているのだろう。


ここの店員、全然英語は通じない、ウーガルテンの生を頼んだが何故かなくて
ブルゴーニュなんたら、という葡萄味のビールになっていた。
これがまたうまいんだわ。ちょっとした寝不足と心地よい疲労でちょっと酔っ払った。
閉館時間になるとゾンザイな感じ、6時に出る。
これはせっかく町を歩いて知る機会だと散歩することに決定。
教会や古い建物がたくさんあって歴史を岩肌で感じる。

教会で植木にぶつかって遊んでいる子供たちがいる、おかしい。
なんだか知らないけどマチューはあちこちで人に話しかける。
どうもこれからの行き先を聞きまくっているらしい。
これはあとで気がつくのだが彼は強度の方向音痴で地元のブリュッセルでもしょっちゅう道に迷うらしい。
そんなことはしらず、しょっちゅうリエージュに来ているのだろうから大丈夫だろうと思っていたら
この日はやたらめったらにあちこち歩き回ることになった。
楽しいは楽しいのだが、同じところに何度も出てくるのでだんだん辛くなってきた。


彼のお気に入りのカフェに行くとそこは人で満杯。
テラスには世話になったミレアムの姿もあってびっくり。
またお礼を言うと「もういいのよ!」と大振りに言われる。
日本でなら突然の来訪など何度礼を言ってもこんなことは言われないだろうが、
こちらでは少しでも困っている人が居て、気さえあれば普通のことなのだろうか。
とにかく感謝はその時だけすぐでいいそうだ、恩着せがない、気持ちが良い。


ここはスモーキングプレイス、と喫煙王国ベルギーでいうからお分かりでしょうが。
店内には久しぶりに見る長髪白人年寄りプカプカ、まあつまりヒッピーっぽい人が沢山。
今までの経験上ちょっと苦手なんだよなあ、こういう人たち。
曰く「アンチグローバリゼーション」らしいのだがただの怠け者と無産階級なだけな気がする。
一緒に仕事して、痛い目に良くあったものだ。まあただの我が苦手意識。
それ以前に煙があまりなのでテラスに出てウーガルテンのレモン入りを飲む。
この店の人気分かる、かなり安いのだ。


もう1杯頼もうかというところで店を出てスーパーが閉まる前に足を急ぐ。
またも結構迷うマチュー。
閉店まで1時間を切っていて広い店内をかなり走り回る。
塩コショウなどの最低限の調味料すらもあるかどうか分からないので。
ここでも僕は独立料理を宣言。エリック邸で作っていた基本と同じで
野菜とローリエだけで作れる、これにハムパンチーズなどなど。
赤ワインも安かったので忘れないで。
ワインを入れるところが付属しているナイロン袋を貰う、相当な重さになってしまった。
18ユーロ、これで5日分くらいの食料になるのは安い。


ここからさらにマチューの方向音痴が爆発して重い荷物も手伝ってかなり辛い。
悪い高岡大祐が出そうになってきた。
橋を渡って住んでいる島とよばれるところにきてマチューが突然どこかに入ろうとする。
なんでもシアターらしくて何かの準備を真っ最中、そんなところにお邪魔。
こちらはもうそうとうに集中力がなくなっていてダメダメ。
ここの女性の一人に宿舎まで案内してもらうことになったが、もうここまで来たら
俺でも場所は分かるっちゅうの。
ちょっと置いて独りで先に向かう。


着いたら早速料理の準備。
子供鉅人は結構高い海鮮を使ってビーフン炒め、わたしゃ芋玉葱ニンニク、オイルサーディン、
そしてこの季節のベルギーの旬であるという蕪を煮込み、その間にパンハムチーズパンで赤ワイン。
激疲れ&腹ペコだったのでこれでなんとか落ち着く。
皆も食事の用意が出来て一安心。
ベルギーに関する知識を少しはつけるべく読書など。
マチューはお疲れの様子でガツンと寝ていた。
こちらも全身に回り始めた酔いと疲れで早いうちに就寝。