外山明+高岡大祐@千石空房

daysuke2007-05-01

外山明per 高岡大祐tuba


初めて向かう千石空房へ巣鴨駅から徒歩で。
大通りから一本裏に入ればこのあたりは古い町並みでとても感じが良い。
住所を頼りにあてずっぽで着いた会場は綺麗な駄菓子屋さんのようで実際に駄菓子がある。
店番の前川さんとオーナーのKaTZさんにご挨拶。
ほどなく外山さんも到着。
つくなりいきなり駄菓子コーナーに向かい子供のようにはしゃぎ買う。
元は八百屋さんだったという以前は土間だったフローリング部分にセッティング。
今回は音量の制約がありあまり大音量は出せない旨を伝えてあったので
外山さんのセットはカクテルドラムというものだ。
僕はtubaと少々のアタッチメントを用意。
軽く音出しをしてから食事へ出かける。


物凄く古い概観の気になった蕎麦屋は中身も昭和前半で止まっているようでとてもナイス。
安くて庶民的に美味しい夕食。


戻ると思いがけない結構なお客さんの数。
少し時間を置いてからスタート。
この日のライブは細かいディティールの記憶がほとんどない。
1部は外山さん結構太鼓を叩いていたような気がする。
断続的にではあるがそこには直接触れないためにシルエットで浮き出される
輪郭のようなリズムとメロディー。
いつ始まってもいつ止まっても良い音楽。
夜道を通りすがる子供たちの声を聞いたときに二人は自然に音を出さない。


2部は思い立って用意した風船を使ってtubaを鳴らし始めた。
外山さんはずっと聞いている。じっとこちらを見て。
何も叩いていない時間が長い、こちらからすると永遠のように長い。
変なことをいろいろ考えてしまう時間があるくらい、長く感じた。
やっとカリンバがかそけき音を鳴らしたときには開始後かなりの時間が経っていたはず。
しかも擦るような揺れるような本の少しの音だけ。
こちらは凄い緊張だ。
2部はほとんど緊張感に包まれていたのだがそれは僕だけだったのかもしれない。
終わるのか終わらないのか、という終わり方。


終演後はここでくつろぎ座談など。
2階に大量にあるクリスタルボウルによる演奏を体験。
ヒーリングとか癒しとかは政治や経済のように嫌いなんだけど音自体は面白い。
ここで気がついたのは呼吸とか体の動きを人に指示されるのはたまらなく嫌なことだということだった。
頼んでもないのに何でそんなこというんだこの野郎、とか素直に思ってしまう。
アメリカの刑務所かどこかでヨガを取り入れたら囚人たちの心が開放されて
かえって凶暴になってしまった、という話を思い出す。
たとえようもない生きているのが辛いくらいのことがあるならば癒しとか必要なのかとも思うが
かけがえのない大切な人を失ってしまった直後の僕でさえ癒しなど必要ない。
弱者の甘えめ。


などとひとしきり。


解散後は友人たちと軽く飲食。
夜長話に花が咲く。