リップサービス7@伊勢カップジュビー

daysuke2007-02-15

照喜名俊典euph 石渡岬tp 高岡大祐tuba
写真展示:中津真衣子


ちょっとした足の寒さと家鳴りで目が覚める。
仕事で先に帰るPちゃんを布団より見送りごろごろと。
するとすぐに電話がかかってくる「味噌汁吸いにいかん?」
引き返したPちゃんの車に中津さん岬ちゃんと乗り込み一路向かう。
明るくなると本当にこの辺にはよく来ていたことが分かる。
鈴鹿に入りもうちょっとでPちゃんちやんか、というところで下車。
これまたこの辺の街道沿いに多い大衆食堂。
そういやPちゃんは食堂フェチだ。ファックおされカフェ。


この食堂、前に何度も来た。
法律が厳しくなる前に昼飯食いに来ると全テーブルの人が酒飲んでおり
「みんな飲んでるなあ」と独り言いうと店内シーンの跡に爆笑。
トラック野郎の憩いの場。


この日はさすがに飲まず貝汁中心にオーディナリー和食。
三重県はあまり知られていないが魚がイイのだ。
ただこの食堂は飯の盛がハンパなくて小盛でも丼に盛りあがっとるで
警告したのに見逃したガールズはえらい目にあってる。
ここでも話題には事欠かない。いろいろ笑う。


月の庭まで送ってもらう途中に前からどうしても気になっていた店に入る。
「モーレツ紅茶」

仲良しこよしの二人組みは喉ちんこで飲食している。
どうなっているのか入店。
もうこれ以上ないってくらいレトロな喫茶店の風情。
亀山名産紅茶だそうで、店内販売はアメニティにまで及ぶ。
しかもやたらと安い。
ガールズと僕はモーレツ紅茶を、Pちゃんはスタミナ紅茶を。
モーレツ紅茶は大振りなカップに珈琲と見紛う濃い色の紅茶がなみなみ。
スタミナは2色に分かれた蜂蜜と紅茶のアイスハーモニー。


写真とってたら許可なく撮るとはなにごとぞ、とおっちゃんに叱られる。
許可とって撮る。

ぎょえ、濃い。
眠気ぶっ飛ぶ、なるほどのコカインじゃなかったカフェインたっぷり。
さすが街道沿い。
スタミナはどえらい甘いのでPちゃん別の意味でぶっ飛ぶ。
この人、猛烈に左党なんである。
器から調度品まで完全に時代が違うこの店に来れてよかった。
謎が解けた。


月の庭まで送ってもらいPちゃんと別れ我らは和室でごろごろ馬鹿話。

なんでここまでくつろぐのか。
そのうち家の人や店の人がでてきてこんにちは。
食堂に移動しまさるさん見つけて挨拶。
オーガニック珈琲を片手にテラス庭へ。
少し風があって冷えるが気持ちの良い戸外。
少し話してやっぱ冷えるね、と店内へ戻る。
どうしても彼の体のことは気にかかってしまう。
まさるさんとゆっくり話し。

 
そろそろ出発の時間だ、
非常に名残惜しい、非常に。
もっとゆっくりいたかった。
岡田屋さんで厳選(安くてってこと)して純米焼酎を買う。
まさるさんと再会を話す。
しかし再会って何だろう?
彼に限らずまた再会できるなんて保障は誰にもないのだということがよぎる。
しかし会いたいという気持ちが会ってその場を離れるのが再会を作る。
再会したい。


一路伊勢へ。
下道で松坂を抜け結構時間かかって向かう。
三重県は広い。
かなり余裕を持って移動したはずだが気がつけばもう夕方だ。
伊勢神宮は小学校の修学旅行以来ではないか?
おかげ横丁は数年前にPちゃんらと飲みにきたことがある。
岬ちゃんのブッキングで初めてのカップジュビーへ。


店の前に車をつけ搬入。
とても感じの良い喫茶店、そこかしこに楽器やレコードが並んでいる。
 
店主トノムラさんにご挨拶。
ご本人もミュージシャンということだ。なるほど。
早速設営の準備、この日も写真展示を快諾される。
トイレの洗面所に張るというのは良い。


休憩時間にせっかく来たのでまわりたかったおかげ横丁
お伊勢さんの閉まる5時半には軒並みへ移転していてアウトの模様。
がっくりするが隣の酒屋が開いているようで駆け込み。
白木のカウンターは売り場兼立ち飲みか、新酒の吟醸にごりを一杯。
酵母の生々しさが残る薫り高い一品。
そのまま純米吟醸なども頂く、どれも一杯200円そこそこ。
応対してくれた男性に酒の話を詳しく聞く。
もともと灘の銘酒である白鷹、奉納酒などに使われる。
杉と酒の密接な関係など非常に興味深い。
珍しいみりん粕があまりにおいしくて購入。


閉店しきったおかげ横丁を散策、消防車が原チャリでのけぞる。

小腹収めたく唯一開いているすし屋を見ると名物の値段は結構なもの、
怖気づくが勇気を持ってはいる、照喜名君はギブ、岬ちゃんは会場へ。
中津さんと二人ではいると番頭さんと丁稚どんのいそうな
広大な座敷にたった二人で占拠。
川べりの最高のロケーションで伊勢の名物を燗で頂く。
アオサの酢の物、サメのタレ、牡蠣の佃煮、どれも絶品で3〜400円しかしない。
都内の居酒屋なら安い部類だ。
最後にこの辺の名物てこね寿司を頂いて完全満足。


ギリギリに戻って岬ちゃんをひやひやさせる。
先ほどまでの人通りならもう絶対今日は客ゼロだ、と思っていたら
意外や意外、お客さんが待っているではないか!
あわてて準備。


この日はおそらく初めて僕らを見る人ばかり。
知らない人の前で演奏することの喜びよ至上。
いっぱい汗をかかせてもらおうではないか。
生音の響き渡る古都。
アンコールまでしっかり頂いて感謝。


お客さんの顔には素直な驚きの様子。
そうだよなあ、無名のラッパ吹きがやってきてぱーっと
知らない曲ばっかりやって、それで楽しいんだもの。
テレビ以前には普通にあった音楽の楽しみなんだけどね。
だからうちにはテレビがない。


終演後もそうだがこの店の選曲がいちいちつぼに来る。
ニューオリンズもの、南部、黒いの。
音楽好きなことがよくよく分かる。
賄いでおいしいカレーを頂き人心地。


重々お礼を申して再会を約束し帰途へ。
一昨日泊まった尾高の集落まで、これがどえらい遠くて参った。
2時間半かかって到着でふらふら。
しかし何故か元気になってしまう夜中の不思議。
家人に迷惑にならない程度に酒盛り。