赤い兎を追いかけてベルギーより再来日@京都metro

daysuke2006-09-30

Mr.Diagonal and The Black Light Orchestra

http://blacklightorchestra.org

Les-septembrist

http://lesistes.collectifs.net/
ブリキサーカス
http://bliki.hp.infoseek.co.jp/


いよいよ自分の仕切りの京都公演である。
会社員のような時間に起床。
もちろん寝不足。
準備をしてポコペンへ。
グレッグは2mオーバーの長身を二つに折って室内を掃き掃除。
他は布団を2階に上げて荷造り準備。
ここはポコペン築100年の長屋カフェ。
http://www.poco-pen.net/


ドラムは借りれるという話なんだが
どうも彼らはそのまま京都に残りあすの神戸には直接向かうということで
ヤニックは自前ドラムセットを全部持っていくことに。
これが大変。


ようよう荷造り完了し大荷物ベルギー軍団出発。
エレベーターの位置まで把握した私はツアコン気分。
天満橋で京阪に乗り換えて特急に乗り込む。
ぐでーっと椅子に寝転んでは起こされるマルタン
マチューは先頭車両一番前の席に座り
ひたすら絵を描いている。
過ぎていく車窓はどういう絵になるのだろうか?


コンタンはくたびれているはずなのに僕に日本語を教えてくれという。
彼は語学にとても興味のある青年だ。
「ポライト」「ノットポライト」
丁寧語とそうでない言葉の両方を知りたがる。
はじめて人にじっくり日本語を教えたがこれはかなり面白い。


三条駅で乗り換えて普通でひと駅、丸田町下車。
地下の駅から地上に上がることなく直接いけるからクラブmetro。
彼らも大喜びだ。


荷物を置いたら早速バラバラにブラブラする彼ら。
その間にサウンドマンと打ち合わせ、若干の変更など。
舞台とPA席の間を走り回る。


彼らを捕まえるのは結構簡単、
1回の元本屋はいまshop99になっていて
安物買いの銭失いを地で行く彼ら、
嬉々として買い物をしている。
日本、物価高いんだか安いんだか分からんなあ。
必要なものが高くて別に要らんものが安い。
音楽も一緒だ。


とにかく僕はばたばた走り回っている。
責任者なんてそんなもの。
セプテンバリストのチェック後ブラックライトチェック。
ドラムは結局ヤニックの持ってきたものを使うことになった。
僕とグレッグは持ち込みコンタクトマイク使用。


出演してくれるブリキサーカスは初見。
始めましてのご挨拶。
お世話になります。


まああっさり書いているけどこの間にお世話人としては
駆けずり回りである。


そして今日は僕的にスペシャルで
赤い兎になることが決まった。
リーダーのダニエルが試着の際に
「宇宙からの秘儀」でパワーを注入してくれるのが
嬉しかった、実は。
大の大人が小学生みたいに変身のお祈りをするのって
最高に楽しい。


楽屋に案内すると
販売用のCD-Rの作成をする彼ら。
BLOのジャケットは一枚ずつ全部手作りでシールの張り方によって
ちゃんと意味があるのだという。
ちなみにセプテンバリストのジャケットは一枚一枚マチュー手書きの
渾身の描画で、このスタイルを6年も続けているという。
目から鱗の落ちるような気持ちになる。
流通とか体裁とか、関係ないよなあ。
しっかりした演奏と録音、後はどうやってその思いを伝えるか、
大事なところをきっちり押さえる事。
彼らと居て学ぶことは山のようにある。
日本にはあまり転がっていない話。


ほんの少しだけ独りになる時間が取れた。
頭と体をひたすら使うので腹がひたすら減る。
中途な時間にでも食えるうちに食っておく。
普段は行かないラーメン第一旭へ。
一番濃いラーメンという滅多に食わないものを食う。


戻ってマネージャー林さんと挨拶など。
夕方早い開演なので客入りの心配。


少し押して開演。
まずはブリキサーカスから。
少し変な格好をした人たち。
アコーディオンの人がテクニシャンだなあ。
チェロの人が変態ぽい役柄とプレイ。
サウンド的には今回の対バンに林さんが選んだのがぴったりの感じ。
ただ、少し、楽しそうでない感じがしたのが気になる。
気のせいかもしれないけど。


次にブラックライト。
お世話でやきもきしながらの出演で
正直演奏だけに身を入れることが出来ないのが残念。
しょうがない、イベントやるってことはそういうことだ。
谷町からの応援が前列に、助かるわ。
ちょっとここらでピストンの調子の不調に悩まされる。
最後のスペースバニーで悪の化身ミッキーグレッグを
成敗しに行く赤兎daysuke。
高らかに賛歌を奏で幕。


最後はセプテンバリスト。
このサウンドにも気になったのだがお客さんは結構席に
「おっちん」して膝に手で聴いている。
本当に体に来ないの???
この声がこのリズムが。
別にどっかのバンドみたいに馬鹿みたいにどんな音が鳴っても
即座に踊れなんて絶対に言わないけど
音をよく聴いたらその本質ってつかめないもんかな?
俺が正しいとだけは言わない、でも聴いているのかな?
とは思ってしまう。
身も心も震えるようなマチューのあの声、
60代の女性がたまらず立ち上がり20代の小娘と同様踊りだしたあの音楽。
僕はニコニコだ。
オーガナイズなんてやると心から楽しめないことが多いけど
この音には笑わせられる。
自然体が揺れる。
ここにも参加。
時間はギリギリだけど、ごめん林さん、少しやらせて。
ラストに「全員突撃」
BLOも入り混じってぐわわわわ。


終演後は送球に片付け転換。
ベルギー勢は終演後はのんびりするのが倣いなんだが
日本人はせせこいね、ごめん、と
尻をひっぱたき片付けを促す。


客入れはそう激悪くはないけど
遠征に来ているにしてはさびしい感じも。
オーガナイザーとしては反省の意をこめて
自分のギャラを自分で値切る。


これから移動するのに便利と無理を言って
メトロの楽屋に荷物を預かってもらう。
次のイベントがもう始まるので、面倒だがきつめにいって
楽屋の明け渡しも完了。
人が多い、少しだらだらしてくると
この辺で疲れがどっと出る。


オーガナイザーって、やっぱ純粋に音楽楽しめなくなる。
他に気を回さなくてはいけないことばかりだからなあ。
リアルタイムで自分が一番楽しそうにしている主催者を
俺は信用できない。
そいつはどこかで手を抜いている。


いろいろな人たちを見送り謝意を述べ
くたくたのふらふら。
この後記憶混濁。酒も飲んでないのに。
深夜までひたすら飯を食いまくって幕。