息吹と打撃@堀江FUTURO

daysuke2006-08-27

横沢道治jembe
高岡大祐tuba


大阪三連戦の最終日。
昔なじみの横沢さんとのソロタイマン、いや対バンである。


会場のFUTUROは久しぶり。
5年ぶりくらいか?
界隈では老舗のカフェになってきた模様。
キッチュでフューチャーレトロなインテリアショップ。


ソロを20分ずつ、各部で一人1回ずつ
最後に短いセッションを1回というセット。


横沢さんはメインのジェンベと自家製カホン(木の箱みたいな打楽器)
ザブンバ(ブラジルの薄い大太鼓)足には鈴。
僕はチューバのみ。


カウンターで横沢さんのレシピによるパエリアが煮え立つ横で
開演。
トップは横沢さん、ジェンベのみ。
この人が立って演奏するのを見るのは初めてに近い。


楽器の基礎はもちろんのこと、アフリカントラッドの造詣も深いのだが
彼は巷のジャンベ撫でとは違ってトラッドなどやらない。
僕は別に右翼的なわけではないが無反省無批判に外国の民族音楽
我が物顔でやっている日本人(というか誰でも)に良い顔が出来ない。
ルーツだの何だの言って、ただ単に仲間が欲しいだけじゃねえか、と
思ってしまう。それは音楽ではない。


横沢さんはこの大層にして困難な楽器で自分の音楽を追求しようとする
稀有な人だ。
もう10数年のお付き合いになるが
この日のジェンベソロは白眉であった。
ヒートアップしてくるごとに口から漏れる唸り。
心の動きが体の動きへ、その動きが音へと連動する。
自分の奏でる音が次の瞬間への原動力になる。
最後には踊り飛び跳ねているような動きと音楽。
すばらしい。


続いて僕のソロ。
ほとんど僕のことは知らない、か、僕のソロは知らないだろうから
びびらせ程度に。
このお店は細長いので奥で演奏すると音が届いているか不安だ。
結構音量がんばる。


休憩中にパエリアがお客に回る。
横沢さんの演奏中には出来上がった香りがしていたが
惜しむらく途中で焦げた香りもしていた。


2部の最初は横沢さん。
座って股間カホン、右手にザブンバ左手にはジェンベ。

カホンとザブンバのほぼ同時演奏から。
このコンガ型のカホンの音の鳴りがとても面白い。
音としてはバラフォンのようなビビリが入り
少ないけど音階を奏でるような感じで
ロディックな演奏。
聞きほれる。


続いて僕はまたしても歌もの吹き語り。


最後に合奏を。
やっぱりパワープレイ。
しかしずっと若い頃よりも大きな音を出し続けていても疲れない。
チューバとしては爆音のレベル。
よくやるのだが抜きの部分で二人とも口パーカッションとかも。
大団円で幕。


終演後二日前のイベントで一緒だったイマキタさん交えて
飲酒会話など。
ジェンベをやる人間、一度は横沢さんのプレイを見たほうが良いと思う。
これを見てアフリカの猿真似コピーを恥知らずにやろうなんて
馬鹿は居ないだろう、
と言ってたら
ジャンベやってる人の多くは横沢さんが何やってる
理解不能なんだそうだ。
???????????
そっちのほうが理解できんぞ。
楽器は借りもんで、それでいかにして自分の音楽やるかだろうに。
だからか、ほとんどの似非ジャンベ撫では嫌いだ。


ずっぽし話。
打ち上げに昨日行っておいしかったバルベスで
さらに飲酒宴会。
思わず終電逃す。