田中邦和Bs 高岡大祐tuba

この日はクニさんとソロとデュオ。この日クニさんはバリトンサックスを持ってきてくれた。

僕はクニさんを生ではじめてみたのがバリトンサックス吹いてた時で、あんなに軽々と巧みにバリトンサックスを吹く人に殆ど会ったことがなかったので、とても驚いた。
運ぶのも大変だし(人事じゃない)。
嬉しくなってソロをお願いした。
クニさんは普段それほどバリトン吹いているわけではないんだけど、やっぱり溢れるアイデアが反映して相当面白いことになっている。
これも人事じゃないけど、身体が大きいというのは、管楽器奏者には豊かな資源だと思う。
物凄くワクワクさせてもらって、自分のソロもとても気合を入れて行えた。
デュオの楽しみも然り。低音同士で音がぶつかる、とかそういう発想はない。
そういう考え方は「既成の音楽」を参照しているからなるもので、そうじゃない、一人ひとりの音楽の対話としては、どんな形だってありうると思う。
お互いの気持の持ちようで。
よく音量に極端な差のある楽器同士で、生音で即興演奏する機会があるが、そういう時に無神経に普段道理の大音量で演奏するような人は、
コミュニケーションが出来ているとは思えない。
そういうのは、相手のことを聴かずにずっと大声で話す人のようだ。
このデュオ中にちょっとしたことがあった、相当気持よく酔っ払っているいい年の男性二人連れが入場、勿論ライブ目当てではないが着席。
大声で何か会話している、切れ切れに「あそこのジャズの店は」とかミュージシャンの名前が聴こえる。
気になるのでもっと何を言っているか聴くために、思いっきり演奏のボリュームを下げた、クニさんも追随。
もう圧倒的に響き渡るのは二人の声、僕らは息音くらいの音量、するとだんだん二人の声のボリュームも下がり、耳をすませて来た。
そうやって耳を集めて一緒に音に乗って、最後はみんなで大喝采、という面白い流れに。
別に意図的に持っていったわけではないけど、音量のコントロールというのはこういうコミュニケーションもうむ。
楽しい夜でした。
次は2月2日に同じくフォックスホールで。
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