巻上公一vo,etc 高岡大祐tuba,vo

ついに初共演。
実は巻上さんとは古いのだが、デュオは初めて。
口琴や玩具など色々セットする巻上さんと僕はtubaだけ。

そういえば僕がちゃんとした口琴を始めたきっかけは巻上さんだった。
まだ神戸でやっていたFBIで巻上さんが口琴演奏していてどこで手に入るか聞くとその場でアタッシュケースいっぱい見せてくれた即決したんだ。
あれから自分も演奏するようになり少しの間教える仕事なんかもして今はほとんど人前でやらなくなった。
色々な理由があるのだが、口琴を演奏している人と音楽の話になかなかならないのがひとつの原因だった。
口琴が音楽で演奏される楽器、というよりなんか希少マニアック愛好家の愛玩物になっているのが嫌になったんだっけ。
口琴は確かに面白い音が出るし楽しい。でも面白い音が出る楽器というのは実は意外と音楽の場で使いづらかったりする。
いや、使えるのだけど誰かと共演する場合に「自分に合わせてもらわないといけない」みたいな妙な感じが生まれることが多い。
その感じを自分でやりたくはなかったし、他人に合わされるのもやりたくない。
そういう意味で難しい楽器だと思うんだけど、やる人は結構そこらへんズボラが多い。
話が飛んだ。
この日のライブは僕はtubaをあまり「吹かなかった」と思う。
いや勿論吹いていたけど唇を振動させていわゆる通常奏法で演奏していたというよりも、肉体的には歌っていた時間のほうが圧倒的に長かった。
超歌唱の達人巻上さんとやっていて釣られたということもあるけど、
巻上さんも盛んに言っていた「口を使った演奏のリゾネーターとしての楽器」というものに、
まさになっていたのだと思う。
めまぐるしく変わる隣の声色と速度。
それに引き換えtubaを通さないと何もできない僕は圧倒的に遅い、けど自分にはこれしかできないのだな、と。
久々に「即興した」という楽しさがあったライブ。トークも爆笑。
巻上さんがプロデュースしているジャズアートせんがわというフェスに今年は参加することができる。
http://www.sengawa-gekijo.jp/kouen/05849.html
とても楽しみです。