関島岳郎x高岡大祐@渋谷バーイッシー

言わずと知れたtuba奏者関島さんとのライブ。
数日前から懸念して「tubaデュオ」とは言わなかった。
関島さんは多楽器演奏家だから、どんなソロをやるか分からなかったから。
関島さんのトゥイッターにも「tubaデュオではなく、この二人の音楽家のデュオ」のような
ことが書いてあったし。
1部はそれぞれのソロ。ジャンケンで僕先攻。
このタイプの僕のソロはもう即興演奏かどうか分からないけどまあそんなんいいじゃない。
教条主義的な演奏家ではないのよね。


いつも関島さんの僕の演奏に対するコメントは面白いのだがこの日は
「アフリカなどの音楽の影響が顕著に見られる、特に楽弓の演奏に似ていた」
ええ〜面白いなあ。
ちなみに「楽弓」とはアフリカなどでよく見られる「一番最初の楽器」なんて言われる
狩に使う弓を口に加えて共鳴させるもので、ちょっと口琴に似ているけど違う、
ちなみに僕が大好きな楽器です。嬉しいなあ。


関島さんのソロはばっちりtubaソロだった。
僕とは違うアプローチ、たまに意外な似たアプローチも。
しゅぽんしゅぽんいってた音が面白い。
しかし彼の音は「tuba」だなあ。いいなあ、と思うことある。
僕の音は「ありとあらゆるtubaの禁則破り」後の音だから。
出ないもん、あんな音。おおらかな。


2部はデュオ、初めて即興のみで、ということに。
関島さんはなんか来る前に自作したアタッチメントがあるといっていたのだが
中々見せてくれずせがんでやって貰うことに。
もうこれが抱腹絶倒。僕のtuba笛にヒントを得た題して「俺のtuba笛」だそうだが
全然発想も出音も違う。でも笛の音がするtuba。
ちなみにこちらはtubaの音もする。
さすが栗コーダーカルテットのメンバー、という感じだが見かけが異常すぎる。
関島さんは真剣そのものだが僕は最初笑って楽器が吹けなくなった。
見に来れた人だけの楽しみとして詳細は内緒。
やっぱりこの人は面白すぎる。


ただ単純に二人で特殊奏法もなんもなしに音を重ねて吹いているだけで
とろっとろに快楽的。ただただ気持ちが良い、という演奏は僕には非常に珍しい。
吹いている方も聴いている方もボディソニック。肩こりとか取れそうですよ。


物凄い楽しかったなあ。
手前味噌ですがこんな面白いライブが投げ銭でやっているのって凄いと思う。
終わった後は最近手にいれた音源の視聴会。
関島さんに誕生日祝いで頂いたモザンビークのヒュートレイシー録音、
同じく頂いたtamaruさんのベースソロ。
同じく頂きもののcolin stetsonのサックス/クラリネットソロ。
届きたてほやほやのdoubtmusic最新作はアクセルドゥナーとイノさんたちの2枚組。
どれもこれも素晴らしい音源たち。みんなで楽しんだ。
気持ちの良い一夜である。今回の上京も良い幕開け。