kuruwasan,jam@hot club gent

朝ゆっくり起きて飯食って少しでかける。

ブリュッセルとくに僕らが住んでいるサンジルは古着屋が多くてここにくると古着を買う。
日本ではついぞ服を買わなくなった、そのくらい安くていいものがある。
ワタンベも物色したいということで物色と案内を。
僕のサイズが一番多くて自分は嬉しいが普通に日本人向けのサイズは少ない。
いろいろまわるもとりあえず今日は収穫はなし。
スーパーも回って買い物。
夕食は気合を入れて作る。


羊の肋肉を各種スパイス、オリーブの唐辛子漬け、セロリやなど沢山の野菜、少しの赤ワイン、さらにほんの隠し味の醤油(羊には合う)
などなどで圧力鍋で蒸し焼きにする。
付け合せに芽キャベツの蒸し物、アペリティフに赤ワイン、前菜にオリーブ、米も炊いて添え物にしてきちんとしたコース料理。
羊にはコリアンダーパクチー)をふんだんにかけてモロッコのオリーブオイルをかけて食べる。
ものすごいうまい。やっぱ自分飯は最高だと思う。レストラン行ってられん。もちろんワタンベもたんと食べる。

夜8時にパクヤンちに集合して積み込み出発。
途中でジョアオも拾っていざゲントへ。
hot clubはゲントの音楽バーでいい場所だ。
ゲントに入ったらなんだ臨時の一方通行が増えてただでさえややこしい行き道がさっぱりわからなくなってしまった。
ほんの鼻の先に店があるのに辿り着けない。
嫌になってみちいく地元民に生き方聞いたらパクヤンの長い会話のあと、結局それもわからず、
ちょうどその時に後ろに来た
パトカーに先導してもらうことになって安心。

普段はみんなどれだけ警察の厄介になりたくないか話しあう。
しかし驚いたことにめのまえのクラブにたどり着くためにほとんど一旦ゲントの街からでなくてはいけなかったのには驚いた。
これじゃあ絶対につかんわ。

やっとの思いでついて積み込み。
ゲントは小京都のような美しい欧州の街だが道が美しい石畳で非常にモノが運びにくい。
ステージは狭くてワタンベとジョアオのツインドラムは無理だ、という顔の人達はなだめてセッティング。
なんとかなった、僕は二人のドラマーに囲まれる格好になった。
ステージ上、ぎっちぎちである。


ちょっと休憩して開始。
最初はクルワサンのライブ、パクヤンは小さいエレクトロでドローンが好きだ、
ジョアオの非常に細かいしかし多彩な表現力、ワタンベの僕にとって馴染み深いドラムの音。
グレッグと僕で煽りをつける。
ブリュッセルのバーよりはずっと聞く態勢にあるここの客だがもちろん日本の客より聞いてない、
それをキャッチする。これがこちらでのライブの醍醐味だ。
1時間強の良いライブだった。

この後少し休憩してジャムセッション
この習慣は日本には殆どないのだが、まずその日のホストバンドがライブをし、
その後に参加希望者が楽器を持込、そうでないときはホストの楽器を借りて演奏に参加する。
もちろんフリー、決め事のない音楽だ。
こういうのだけに演奏活動しているジャムセッションプレイヤーも多い。
まずはなんだか味のあるでかい人形みたいなサックスのおっさん、吹く気満々の若いテナー、
最初はここ名物のうまい生ビール・デリリウムをのんで鑑賞。
基本的にジャムセッションには期待はしていない。
おっさんはなんだかむちゃくちゃなんだけど愛嬌はある、若いテナーはもう自分のやりたい事を吹き倒すのみで
全然セッションしとらん。でもなんか妙に楽器がうまい。
へたな日本のプロよりウマイと思う。これがこちらの不思議なところ、なのか日本のレベルが低すぎるのか。
デリリウムはかわいいピンクの小さな象の柄が書いてあってうまい、が、なかなか強いビールで
「沢山飲むと小さなピンクの象が見える」という意味らしく、酔っ払う前に演奏にも参加。
グレッグは結構長く参加していてアルト多く、いやあこうやって見るといいサックスふきだなあ。
今日のライブでも腕自慢的なものになることなくシンプルで力強かった。




何度か休憩していたら入り口に知っている顔が、地元の名ドラマージョヴァンニ・バルチェッラだ。
再開を喜び乾杯、是非一緒にやろうといって共演も果たす。
最初はジョヴァンニとジョアオ(彼はワタンベのドラム使用)のツインドラム、贅沢だ。
ジョアオは慣れないミニドラムでワタンベとは全くちがった音色をたたき出している。
豪快で骨太な音のジョヴァンニはピアノが聞こえないせいで小音量のプレイ、
しかしあのでかい体と腕から繰り出される信じられないほど柔らかい動きと音、すごい。
このあたりでバリサクの若い男も参加、まあまあ頑張ってる。
しかしテナー、うっとおしいなあ。典型的なジャムプレイヤーだ。


結構な遅くに終了。さらにデリリウム、おつまみに出てきたハモンやチーズがうまくてカヴァを頼んだら
これが組み合わせ大正解。店員の女の子は「これが好きで働いてるのよね」とのこと。
ジョヴァンニといろいろ話、ぜひライブやろうとのこと。やった。
楽しい夜はあっという間に過ぎていく。片付けして積み込んで撤収。
車内で例のテナーの話になりやっぱみんなあいつはクソだと言っていて、日本語でshitをクソという、
と教えたら誰かが「あいつはサックソだ!」と言って爆笑。
しかし疲れたよ、ずっと演奏してたし、帰ってきたら4時半越えてた。
倒れるように就寝。