ジョヴァンニと録音

朝起きてぷらぷら。
昼過ぎからリサイクルショップめぐり。
もう2年前から何度尾も書いているがここブリュッセル、サンジル地区は古着屋が多い。
アラブ系の人の経営で、大型リサイクルショップもあるし古道具も探しやすい。

凄い数のかばんコーナー。


今回服をあんまり持ってきていない。
最初に来たときに余りの服の安さに驚いてたくさん買った。
これから服を余り持ってこないようになった。
もう日本で服なんか買う気になれない。


しかも古着屋で一番玉数が多いのが僕のサイズなのだ。
胸囲120cmくらいのものが一番多いってちょっと凄い。
なんというかモテモテハーレムにきたような何でも食べ放題ウハウハみたいな感じ。
かなりのものは僕にも大きすぎて着れないくらい。


昼は温かいけど夜はまだちょっと肌寒いので上着を物色。
しかしさすがにオフシーズンで数は少ない。
しかし革ジャンだけは年中あるしこれがまたやたらに安い。


お気に入りのあちこちを歩いて、結局大型リサイクルショップのプティ・リィアンにあった
安売りの薄手皮ジャケットが一番安くてフィットした。
10ユーロ。
中見てびっくり、アルマーニだった。
母上、大祐もやっとここまできました・・・・。
千円ちょっとですが。
そしてルーマニア製というのがパンチがきいていて良い。
前回買ったリーバイスはトルコ製とチュニジア製だった。


もうこれでよほどでないと服は必要ないだろう。
こちらはこれから本格的に夏になっていく。
梅雨もないし快適なからっとした気持ちのよい気候。
フェスティバルの季節の到来だ。


夕方に一度戻って今度は録音の準備。
ジョヴァンニのピアノとデュオ。
グランドピアノがあるダイニングにシステムをセット。
ジョヴァンニはピアノの譜面置きあたりに四天王寺で買った鉦や
筆記用具など小物を並べる。
僕は普通に生音で。

ガムテープや木製の鉛筆などによるプリペアドを施したピアノの音色と
僕のtubaは昨日聞いたarveのトランペットにかなり影響を受けた演奏。
そうだ、自分は伸びる音が好きだったんだ、ということを思い出した。
こないだジョヴァンニとは日本ツアーでかなりデュオもやったのだが
いまになってやり方をもっと見つけれるようになった気がする。
集中して2曲、次のはかなり激しくプリペアドしたピアノと
アラブの太鼓で僕もプリペアドtubaで。雑音の多い静謐な音楽。
昨日聴いたCDでも気がついたのだが、金管楽器のくぐもったようなノイズ成分の多い
音が好きだ。初心者によるあるような音のひとつ。
クラシック的にうまくなると失われていく音。
僕はそれをもう一度取り戻しているのかもしれない。


イエイ、って感じで終わる。
もう7時過ぎているのに陽はさんさんと照っている。
パクヤンと三人でソロのカフェへ。
たくさん陽が当たるカフェが一番人が多いテラス。
見知った顔もたくさんいた。
お、ラ・フィラチュウのバンジャマンだ。

お調子者の音楽好きが高じて自宅をライブハウスに改造してしまった男。
さっそくライブの交渉など音楽話。
ベルギスタンのリーダー、マニュにいくつかのお誘いを受ける。
これがあたると今回もパリにいけそうだ。
ライブにも参加予定。
サンジルにいるだけでたくさんの音楽の動きと一緒にいれる。
だからここにいるし、きたのだ。


みくさんも合流して家に移動して今晩もジョヴァンニのパスタ。
オーベルジュ(茄子)のパスタはあっさりしていてうまい。
食べ終わったらグレッグがゲスト参加するというライブを見に行く。
前回来た時にいきなりトルコ民謡セッションが始まってあわてて楽器を取りに戻って参加した
スペインカフェだ、ライブなんてやってたんだ。
普段ライブなんてしてないし告知もしてないはずなのに表通りまで溢れる凄い人の数。
みんなライブ好きだなあ。
ほどほどに騒ぎながら女性歌手・チェロ・ギターのトリオを楽しんでいる。
グレッグはゲンブリで2曲参加。
空気がまあまあ悪いので(これはこちらのカフェの特徴だ)表で聞いて歓談。
ブリュッセルの充実のオフの時間はいつもこんな感じ。


終わったらこれまた馴染みの毎晩行ってるカフェ・ヴォスキューレンに移動して
ダニエレと初対面のイーザたちと合流してさらにビールと歓談。

ダニエレはそろそろ柔道の緑帯が取れる、と喜ぶ。
日本大好きの彼と日本の話すると盛り上がる。
こちらにくると日没が遅いので夜の時間の感覚が分からない。
あっという間に2時くらいになってる。
退散しておやすみ。