BOILERZ+渓@山梨大聖寺

daysuke2008-05-24

BOILERZ(高岡大祐tuba+ワタンベds)渓g


朝は結構おそおき。
最後まで寝ていたワタンベに「朝飯!」と声をかけると飛び起きる。
奥様お手製のとても美味しい朝ごはんに舌鼓。
僕にとって山梨はいつも「食べ物の美味しいところ」である。
非常に満足。
曇り空だが境内内を散歩。
二つある池の木にに天然記念物であるモリアオガエルが産卵していた。
カマキリの卵のような泡に包まれた卵が木になっている。

ここは美しい。子供のように遊ぶ。


温泉に行こうと和尚の車をお借りする。
唯一運転できるワタンベ先生にお願いしてゴー。
おすすめの甲斐岩間のつむぎの湯、いま温泉設備洗浄中で「井戸水」であることが判明。

これは悲しい。

チェックしていた鉱泉にいってみることにする。
迷って迷ってたどり着くと、そこは鄙びた、以上に寂しい。
何故か日曜日はまぐろ丼が安い。

周囲には鶏小屋、凶暴そうな番犬がたくさん。
川辺に出ると猿の群れがいた。
受付に行っても誰もいない。
偵察に行ったワタンベは「湯船、めちゃくちゃちっちゃい」とのこと。
おっさん三人でそれはキツイ。

雰囲気だけ十分味わったので退散、元に戻る。


井戸水でも気持ちよいことには変わりない。
どっかの温泉博士のいかにここが素晴らしいかという長い宣伝解説文句が寂しいが。
それでも年よりは「源泉」と書いている湯船に集中していた、面白い。


寺に戻るとお昼ご飯が用意されていた。
山梨名物ほうとう、である。
僕にはここで食べるほうとうが一番だ。
ほぼ完全に溶けてしまったカボチャ、溶け出してとろとろになった幅広麺。
味のオーケストラ。全員黙して感動いっき食い。


ライブ前にいろいろ準備。
僕は出発前に消耗パーツを一式購入してきたのでそれを交換。
ワタンベはミニドラムの準備、渓さんは最近ゲットしたブライアンメイモデルのギター。
 
(写真はワタンベ)


三々五々お客さんが集まってくる。
もう僕はここに7年近くも通っていることになるらしい。
お客さんも一緒に時を経ている。
本当にありがたいことだ。
久々に再会する常連さんたちに挨拶。
皆さん元気そうで何より。


いつものように永明さんのご紹介の後に少し話しまずはボイラーズ。
一曲目からもういつもどおりびちょびちょ。
このまま数曲全力演奏。お客さんから温かい声援と拍手。
そして渓さんにバトンタッチ。


永明さんの鳴らす鈴の音に導かれて登場。
少し明かりを落として涅槃版画をバックに胡坐でスタート。

急に蛙の声と雨音に自分の耳がフォーカスされていくのが分かる。
そこにあるもの全てが音楽化していく。
目に入る版画が生々しくうつる。
風のような水のような彼にしかない独特の音楽。
途中彼が版画を振り返ったとき、そこにいた全員が動かされたことを感じた。
入魂だった。
ここにあるがままにぴったりだ。


休憩を挟んで今度は3人で。
一転して今度は小型アンプ使ってエレキをグネグネと弾きまくる渓さん。
僕と彼は自然背を向けて演奏。目ではいるもので音楽をしない始まり。
馴れ合いなし、安易なコミュニケーションなし、方法論なし。
音のまま音のまま。
最後は自然とぐっと三人が近くによって演奏して終演。


終演後はいつものように常連さんたちと机を囲んで乾杯。
はじめてきた渓さんやワタンベは人気者だ。
おいしく酒を飲んでいると突然彼がやってきた。
アヲヤギツトミ。
渓さんの分身。春歌の弾き語り男だ。
サングラス姿で酔いどれだ。
建立900年の古刹に響き渡る猥歌、「さいてー!!!」の声。

楽しい楽しい夜は更ける。