DANCE WITH IMPROVISATION@祖師ヶ谷大蔵カフェムリウイ

煙巻ヨーコ (Dance)高岡大祐 (Tuba)


ダンス好きの人はご存知煙巻ヨーコこと東野祥子とデュオ。
あのBABY-Qの彼女です。


昼間はリハで豊島園という祖師谷から結構遠いところだったので
ちょい遅刻して到着。
夕方が終わりを告げる暗い桃色の薄闇のテラスに
糸のような月と金星を眺めるヨーコちゃん。


家族同然の付き合いをしてくれているムリウイにてこのデュオをするに当たって
キャッチコピーの提出が必要、数日悩んで書いた割には完璧に忘れてて
後で読み直したらこんな文章だった。


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私たちはデジタルに囲まれた生活をしているけど自らは生身
アナログをデジタルにして変換することになれた自分を安易に
アナログに戻すのではなくて常にデジタルを通過してきた生身
の自分でいることを発見するようにCGと見紛う動きで生身を動
かすダンサ-と原始人のテクノを思わせる生音奏者の奇跡誕生を
チラリと見せる初めてのデュオがこの日に誕生して消滅

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うーむ、過去の高岡大祐、恐るべし。


ぐるり囲んだお客さんの中で二人が始まった。
言葉に出来ないことだけで出来ているデュオ。
美しいって楽しいってなんだろうか。
自分にとっては久しぶりに「即興」した思い。
何をやっても良い、やったことのないことを思いついた途端に
「即ち興す」
時間と場は大きな要素、僕は急にコンクリートの床にtubaのベルを
引き摺ってみたくなった。
関西での先輩ミュージシャン江崎将史さんがtpでやっているのをまねしたくなった、
のではない。
そこにコンクリの床がありtubaがあった思いついた。
すごい音、自分でもびっくりした。いつまでもやり続けたくなった。
ひとところに固まらず常に動くこと。


2部やる前に、あ、本当に何をやっても良いんだとあわてて駅前の百円ショップに走りこみ
風船を買って走って戻る。
久々の風船tuba、思いつきを大量投入。
ヨーコちゃんはもっともっと、こちらももっともっと。
2部はtuba吹いている時間が極端に短い。
椅子にも座らず立ち上がって何かをしている時間長い。
僕の体に人前で踊る必然はなかったはずだけど音を求めて体は動く。
奇矯なことや人を驚かせる技が見せたいのでは、絶対無い。
僕たちはもっと違うこと、踊りや音楽だけをしたく見せたい。
自分が見せたいんじゃないのだ。
そのままにこの時間ひたすらに潜心する。
音が途切れたらこの時間が終わってしまうんじゃないかと怖くなり
音を出し続けた。


終演後、店主たけしさんの本当に良かったという笑顔が嬉しい。
僕も興奮気味だ。
すごいすごい夜。
まだまだまだまだ。
この後も仕事の時間に追われるヨーコちゃんだが
寸暇を惜しんで語らった。
彼女とやるのは、本当に大きい。