高岡大祐tuba 有本羅人tp 橋本達哉ds

初めてのトリオのライブ。
羅人(らびと)くんとは一度セッションをしたきりだが、多彩な音色、その中でも金管を演奏するにはかなり大変だが旨みのある音を出す奏法を使おうとしている点で非常に気になって誘った。
ドラムの橋本さん、通称はっしゃんは最近色々とセッションを重ねている。
即興的なコミュニケーションが取れるのはわかっているので、曲を書くことにした。
「作曲」というと全て五線譜に書きこまれているもの、だと即断してしまいそうになる。
世界中の音楽のどのくらいの割合の音楽が「五線譜に書かれている」のだろうか。おそらく物凄く少数だ。
西洋クラシックの音楽に基づいた五線譜の記譜法は、音楽的にかなり限定されている。
そこには「正しい、あるべき音色」というのが暗黙にあるので、音色、そのカラーに関する指定ができない。
ジャズの楽譜化されたアドリブ譜面集を買ってきてそのままちゃんと楽譜を読んで演奏してみればわかる、元のかっこ良さなんて微塵もない。
そういう「五線譜で書けない作曲」をするために、すべて文章で書くことにした。
何も難しいことしようとしたり、「現代音楽風」にしようと思ったのではない(現代音楽って何?)
うまくいったりうまくいかなかったり、少しの制限、という作曲をして即興と自由を羽ばたかせたい。
主に「音色」と「音量」に焦点を絞った作曲で、音量レベルは鼻息程度の極小レベル-47dbくらいから録音レベルにリミッターをかけた0dbくらいまで、これはドラムの生音の爆音プレイに匹敵する。
音色を豊かにするために、楽器の使用条件を指定したり、極度の音量制限をして演奏する。
簡単なものも含めてこの日は7曲と2つの即興演奏を行った。
まだこれから、と思うけど、とても可能性を感じた。
なにより僕の好きな金管楽器と打楽器だけで音楽を追求する(この場合好きなのは音楽で楽器ではない)事ができる。
今後も続けようということで、バンドにします。
バンド名は「BRIGHT MOMENTS」ブライトメーメンツ、盲目のサックス奏者ローランドカークの同名曲/アルバムより。
若い頃からこの言葉が好きでした。いつかこの名前をつけるにふさわしいことが出来れば、と思っていました。
今かな、と思います。この二人は一緒にいるのも楽しいし、好奇心の強さも備わっている。
このアルバムに添えられた言葉Let the music be your lightという言葉を胸にして精進します。