高岡大祐 tuba

怒涛の二日間を終えてソロ。ゆったりいこうと思っていた。
会場のムリウイは店主の手作りの店で、木の板張りと防音のないスペースで生音の響きが心地よい。
この箱は、楽器のようだ、と前から感じていた。
同じように感じる人は他にもいて、「会場を楽器のように演奏する」というのも見かけるけど、その場合、
いつもどおりに演奏してたら全然意味が無いと思う。
ここでやるとき、とても特別だ。
前回、会場のあちこちが、tubaの音色を変えるたびに、共鳴していくつかのアンサンブルのように自律的にサウンドし始めた時、ほんとうに驚いた。
それをある程度コントロールして、まさに楽器のように、演奏したのだ。
今回はどうだろう。
ある程度目指したが、その意味では失敗、だったかもしれない。
改めて、tubaの響きの新しい発見をいくつもしてしまい、それに没頭した。
僕はコンセプトで音楽や即興をやっているのではなく、その場で本当にやりたい/やるべき音楽を出来る方法として、
即興で演奏しているので、こういうこともある。
また自分にとって、新しい日だった。