高岡大祐x沼直也@渋谷Bar Isshee

本来この日はこの二人にサムベネットさんが参加したSmoke Bendersというバンドのライブだったのだが、
災害の影響でサムさんが出演不可能でデュオに。
元々GYROというユニットのリズム隊だ。GYRO ENGINEともいう。
沼さんは最近お気に入りのカホンをキックにした超コンパクトキット、僕は生音で。
いつもは僕はPAやアンプを使ってきたが、この際だし僕も生音。
これが音量的には非常にきつい、というかこの二人で演奏すると非常に微妙なグルーブのコントロールをやりとりするので、
生音だと息の排出量が多く、微細な操作が困難なのだ。
しかしそれはそれで、違うアプローチもある。いつもと違ったまたスリリングな演奏になったと思う。
この災害後、節電を訴えアコースティックなライブが増えた。
それは大事なことかもしれないが、電気を使うことを罪悪視し音楽性に無理をきたしてでも生音でやるというのは、どうかとも思う。
僕は別に生でも音が出るしどこでも出来る。電気は必要ないし、その範囲でできるライブが多い。
なんにせよ自分は右に習え、左に習え、というのには疑問をもつ。
今は誰にとっても自分のとって音楽がなにか、ということが大きく問われる時期だろう。
音楽はなくても生きていけるし、災害時においてほとんど無力とも思える。
そこで、何か、ということ。答えはないか、それぞれにしかないのだろうと思う。
考えると長くなる。言葉のほうが僕には無力だ。
ただ、この日もありがたい一日だったことは間違いない。