mario mandara/高岡大祐/山本達久@下高井戸ジャズ競輪

帰国第一弾ライブ。
帰ってきたら時計の進み方が違う。
時間と時計が関連付けられていることを認識する。
朝から連絡仕事などでずっと多忙で一歩も外に出れずろくに飯も食えない。
出発前に楽器のチェックをしていると、なんとピストンは一つも動かず抜き差し管もいくつか抜けない。
旅の前にかなりちゃんと整備しておいたにもかかわらず、たった3ヶ月弱触っていなかっただけで演奏不能
なるとは…。もう時間が無いので自力で色々何とかする。
ピストンはかろうじて動いた。抜き差し管2番がどうしても抜けない。音は出るが…という状態。
腐っても落ち込んでもしょうがない。深呼吸をしてでかける。おかげでかなり遅くなった。
新宿から京王線に乗り換えるとき、帰宅ラッシュとぶつかって、これも自分にはかなりヘビーだった。


ついたら開演の7時ちょっと過ぎでお客さんは満杯。セッティングも済んである。
皆に挨拶して準備。
今日のマリオ曼荼羅のキャンバスは僕のtubaのハードケースなのだ。
机の上において白いペンを握るマリオさん。
背後には達久君。すぐに演奏。
ウォームアップする時間もなくはじめたが、楽器の不調よりも楽器自体に驚く。
しっくりこない。ここ最近吹いていた長年吹きまくり今はベルギーにある僕の楽器と機種も型番も同じだけど
新しいこの楽器は、かたい。レスポンスが違う。楽器は体で体は楽器なのだ。
知らない借り物を吹いているみたいで戸惑うが、ライブなのだ。
僕は楽器が吹きたいのではなく、音楽がしたいのだ。
久々に聴く達久くんの音とともに吹く。彼は僕のドラマーin東京だ。
マリオさんはノリノリで描き進める。立体物に書いているのははじめて見た。
全員が間近、達久くんの叩きだす微細な音の変化とマリオさんが漏らす声、僕の伸ばす音が融け合った瞬間、
誰がどれの音か分からなくなった。素晴らしい。全部が歌に聴こえた。


気がつくとマリオさんの絵が終わっている、あれ?短くない?空間もまだあるし。
音の二人はそのまま演奏をした。すぱっと終わって終了は僕ららしい。
終わって気がつくと、なんと1時間を軽く超えていたことがわかったけど体感時間は30分も経っていなかった。
楽しかったのだ。


終わった後は待望のうどん大宴会。飲めや騒げ喧々諤々の議論もここらしいし僕ららしい。
結構ふらふらになるまで飲みに飲んだ。日本は酒の海だ。