VOO!@祖師ヶ谷大蔵カフェムリウイ

越智泰彦b 高岡大祐tuba


初顔合わせのデュオ。
元はといえばボンバードラミという友人の歌手のライブを
ここムリウイに見に行ったときに
少しだけ飛び入りして吹いたらそれを見た人が「是非やって」という
お導きによって実現したライブ。


実は僕は越智さんのことよく知らない。
何をするのか分からなかったので家から結構なボリュームの楽譜集を
用意していったのだった。
これが全部無駄。


アンプを持ち込んでセッティングした越智さんと軽く音出し。
大きなアンプ使っているけど驚くほど音量出さない越智さん。
ほんの2分くらい出したら、はいおしまい。
あ、即興ですね、了解。


開演時間とかまったく計らずにお茶を飲んでゆっくり過ごす。
そろそろ、といわれてはじめる。


どういう人か知らない人と即興演奏するのはとても楽しい。
人格や人間関係に左右されないで出す音と聞く音に集中できる。
越智さんはマイク不使用の僕が息苦しくなるほどの小音量で演奏。
繊細、の一言では片付けられない。
エフェクターも使っていないが、緩やかに音の綾の帯のようなものが展開する。
アタックを殺した音が多い、そのため気がついたら音は生まれている。
管楽器というのはアタック、つまり音の誕生した手が姦しい楽器だ。
長らくアタック音を殺す訓練をしてきたが、その成果が生かされた時間。
珍しく僕が「下もの」ではなく「上もの」的にいた。
少し歌手気分、いや、歌ったからではない、いやいや。
極上なバックグラウンドに支えられてゆったり歌わせていただいた。


なんか不思議な夜。
越智さんとはつっこんだ話をするでもなく淡々と。
この感じがいい感じ。
夜はふけゆく酒がうまい。